とある曲
子供の頃にプレイしていた「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」には、「いやしの歌」という曲が登場します。
この曲は、非業の死を遂げた死者を癒し、成仏させる役割を持っており、当時から印象的なメロディーとして心に残っています。
大人になって改めてこの曲を聴いてみると、どこか「あきらめの境地」を感じさせるメロディーだと気付きました。
死者は無念の死を迎え、思い残すことが多々あったはず。しかし、現実として生き返ることはできない。
そのどうしようもない現実を受け入れ、あきらめの心境で成仏していく…そんな印象を強く受けました。
「癒し」という言葉は、ただ単に痛みや悲しみを取り除くものではなく、時に「諦観」—つまり、受け入れざるを得ない現実を受け入れることも含んでいるのかもしれません。
そう考えると、癒しとは、すべてを解決する力や希望を与えるものだけでなく、限界や現実に向き合い、それを受け入れて前に進むための力を与えるものだと言えるでしょう。
こんな視点で見ると、「いやしの歌」は単なる癒しのメロディーではなく、深い人間の感情に根ざしたメッセージを伝えているように感じます。
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