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まずは子どもをしっかりと抱きしめよう

みなさんが子どもに望んでいるような、自立して、自分が大好きになって、人に思いやりがあって、社会的に立派に、幸せに活躍していける人たちになるためには、愛着関係と自己肯定感の土台を、乳幼児期にしっかり育てて欲しいのです。

自己肯定感が育った子どもは、すくすく伸びていけるのです。自分はありのままの自分でいいのだ、これでいいんだとお母さんが認めてくれる、お父さんが認めてくれる。

叱られる関係でなくて、お前はなんでもできるよ、それでいいんだよ、どんな事を考えているの?話を聞いてあげる、子どもの意見を聞いてあげる。子どもの実現したいことをサポートしてくれる、そういう関係ができてくると子どもはすごくうれしくなる。自分がしたいと思ったことを実現してくれるのだから。

うれしくなるから安心します。安心するとやりたくなる。自信がついてきます。その安心がまず基本に育たないといけない。そのためにはどうすればいいか。

まず愛着関係。

これはお母さん大好きとかお母さん助けてといって懐に飛び込んでいける関係です。
この親子の関係、多く場合はまずお母さんとの関係で愛着関係を作る、お母さんじゃなくてお父さんとの関係の場合もあるけど、保育園に長く行っている子どもは保育園の先生との関係で愛着関係ができている場合もある。

保育園の先生たちはね、昼間のお母さんっていうくらい、母親に代わって8時間くらい子どもといる。あとの10時間ぐらい、子どもは寝ているんですから。お母さんといる時間って数時間でしょう。だから愛着関係作りにくいのですが、母親との愛着関係の形成はとても大事です。頑張らないといけない。

お母さんは家に帰ってきて、忙しいでしょ。
家に帰ってきたら、ご飯作ってお風呂入れて寝かせてって。それは大仕事ですよ。その間に愛着関係を作らなきゃいけないんだから大変ですね。
でも、できるんです。関わり方の質がちゃんとしていれば大丈夫です。短時間でも大丈夫です。長時間という必要はありません。

具体的には、子どもが不安になったとき、なにかして欲しいときに、それをまず受け入れてくれる大人が傍にいることがすごく大事なのです。

だから何かあると、すぐママの所に行くでしょ。そういう時は邪険にしないで、その気持ちを受け止めるんです。そうすると子どもは母親との愛着関係が形成されて、安心する。

愛着関係がちゃんと形成されている子は、いつまでも母親の傍にいないんですよ。だんだん大きくなって、年齢が大きくなればなるほど、自分から出て行きます。大体3歳前後になったら、いつまでもお母さんに抱っこされていない。
でも、抱っこって言ったときに抱っこしてやらないと、不安のままでずっといますから、いつまでも抱っこ抱っこって言うかもしれない。

この講演会の事前アンケートで「お母さんがいないと困る」ってことを書いてくれた方いいましたね。「いつまでも離れないし、ちょっと目を離してもすぐ追いかけてくる」とか、そういう問題を出してくださった方がいるわね。
その子の場合は、お母さんとの間で、自分を抱き締めてくれるという関係、愛着関係がしっかりと築けていないのかもしれないです。

(2020年2月11日講演会より#5)


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