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切り身魚を美味しく食べるコツをご紹介します。

晩秋から初春にかけては、タラ、サワラ、ブリ、銀ダラなど、切り身で売られているお魚が旬を迎える季節ですね。
尾頭付きのお魚よりも、生ゴミも少なく、簡単に調理出来るので、良く召し上がる方も多いと思います。

例えば、ブリ。
養殖物も多く、最近は通年出回っています。
夕方、スーパーに行って切り身がお手頃価格になっていたので買って帰り、ブリの照焼きにしようと思ったら「タレに4時間漬ける」なんてレシピを見て「今すぐ食べたいのに…!」とガッカリした事はありませんか?
(私はしました…)

他には粕漬けや西京漬けに加工されているものもあって、焼けばすぐに食べられるのですが、まわりの味噌が焦げてしまい焼くのが難しいですよね。

タレや味噌が「染み込んだ美味しさ」も美味しいのですが、味が染みているという事は、その分もともと含まれていたお魚自体の水分が抜けて身がしまっているという事でもあるのです。

だから、味噌漬けやタレに漬けた切り身魚は焼くのが難しいだけでなく、どうしても身がパサついてしまうのです。もちろん、炭火で遠火で焼けばふっくらジューシーに焼けるのですが、ご家庭のグリルやフライパンで上手に焼くのはちょっと難しいと言わざるを得ません。

では、どうしたら、切り身魚を美味しく食べられるのでしょうか?
以前ご紹介した、こちらの記事、覚えていらっしゃいますか?

そう、片栗粉や小麦粉でお魚自体の水分が逃げないように包んであげればいいんです。

ブリの照り焼きを例にしますと…

ブリの切り身に小麦粉をまぶして余計な粉をはたき落とし、油を引いたフライパンで両面をしっかり焼きます。
こんがり焼けたら、余分な油はキッチンペーパーなどで拭き取っておきます。

そこに、照焼きのたれや、西京漬けの合わせ調味料を酒やみりんで少しのばしたものを入れて、からめてしまいます。

この方法なら、魚の水分は逃さずに、たれやみそは、まわりにまぶした小麦粉にからんで、漬け込まなくても、すぐに美味しい切り身魚料理が食べられます。

身に味は染みていませんが、表面にまぶした小麦粉にしっかりタレがからんでいるので、濃い味がお好きな方にもご満足頂ける仕上がりになっています。

タレに漬け込むと、タレの浸透圧で魚の身の水分が出て、醤油などの調味料の味が染みこむのですが、この方法ですと漬け込む必要がないので調味料も少なくてすみますし、無駄になりません。エコです。

言われてみれば、とご納得いただけるのでは無いかと思いますが、論より証拠、教室の冬メニューは切り身魚を使ったこの献立にしているのですが、「家では魚を一切食べない」というお子さんが、一切れ完食する事例が相次いでいます。

本当にビックリするくらい身が柔らかくジューシーになるので、是非お試し下さい。

試作のための食材費や、子供達が使いやすい調理器具の購入に使わせて頂きます!