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水にさらすのか、さらさないのか、それが問題だ…:野菜の下ごしらえ続編

寒くなると、根菜のほくほくが恋しくなりますよね。

根菜と言えば…
皮をむいたり、あくを抜いたり、ちょっと下ごしらえが面倒なイメージですね。

夏野菜みたいにサクッと切って、パクッと食べたい方にはハードルの高い野菜かも知れませんが、夏野菜にはないほくほく、しみしみはやはり根菜の魅力と言わざるを得ません。
また、根菜類は体を温めてくれる作用があるので冬には積極的に根菜類を食べて体の中から温まって欲しいものです。旬の食べ物を食べるのは、理にかなっているのですね。

さて、先日「野菜の皮むくのかむかないのか問題」について書きました。

この続編とも言うべき、「水にさらすのか、さらさないのか問題」について書きたいと思います。

まず、根菜の種類ですが「いも類」と「それ以外」に分けられると思います。

【いも類】
じゃがいも、里芋、さつまいも、など。

【それ以外】
大根、人参、蓮根、かぶ、ごぼう、など。

ですね。
昭和の時代は、アクは抜くべきものでした。
アクのある野菜はとにかく水や酢水にさらしてしっかりあくを抜くよう指示されます。

平成の時代は、アクの正体はポリフェノールと言う抗酸化物質なので、抜き過ぎは良くないとされました。むしろアクは抜かずにしっかり栄養を摂ることを奨励されるレシピが散見されるようになりました。

では、令和の時代は?
それはこれから科学的に新たな発見があれば変わるかもしれませんが、基本的には平成の踏襲でよろしいかと思います。

ポリフェノールを摂りたければ、さらさずに調理すれば良いですし、栄養価よりも、見た目のキレイさを優先したければ、しっかりアクを抜けばいいのです。

ただ、「どちらもそんなにこだわらないけど、美味しく食べたい」と言う方もいらっしゃるハズ。むしろ私はこのタイプ。

と言う事で、ご参考までに私がさらす野菜とさらさない野菜をご紹介致します。

さらす野菜

・さつまいも
しっかりさらします。
さつまいもはさらさないと冷めた時に色が悪くなって見た目がかなり悪くなるのが残念なので、焼き芋など丸ごと加熱する場合以外、切って調理する場合は必ずさらします。
さつまいもの断面を見ると、皮の内側にうっすら丸いラインが見えますよね。
このラインから白い液体が滲んで出てくるので、しっかりさらすことでキレイな黄色に仕上がります。

・じゃがいも
作る料理によって軽くさらすまたはさらしません。
でんぷんが出ると仕上がりが悪くなるお料理や、切った後すぐに調理しない場合は、変色を防ぐために軽く水にさらします。
じゃがいものガレットやグラタンなどのじゃがいものでんぷんを利用するお料理を作る時はさらしません。

・レンコン
作る料理によって軽くまたはしっかりさらします。
レンコンチップスや天ぷらなど、あまり色が気にならないお料理ならさらさなくても大丈夫。お節のお煮しめや、酢蓮などの白く仕上げたいお料理ならしっかりさらして変色しないようにします。

・ごぼう
作る料理によって軽くまたはしっかりさらします。
レンコンと同様、唐揚げやきんぴらなど色が茶色く変わっても気にならないお料理ならさらさずに使います。

ごぼうもお煮しめや筑前煮など色良く仕上げたい場合はしっかりさらします。

さらさない野菜

・大根
生で食べられることもありますが、大根のえぐみは米のとぎ汁で下ゆでするので、水にはさらしません。

・人参
人参も生で食べられますし、アクはあまり多くないのでさらさないです。

・里芋
里芋のぬめりはさらしてもほとんど取れないので、茹でこぼしてぬめりを取ります。茹でこぼすとアクもだいたい抜けます。

・かぶ
かぶも生で食べられますし、あまりアクがないのでさらしません。

いかがでしたか?
代表的な根菜類を水にさらすのか、さらさないか整理してみました。

さつまいもだけは、しっかりさらすのを推奨します!

試作のための食材費や、子供達が使いやすい調理器具の購入に使わせて頂きます!