夫が新型コロナウィルスの濃厚接触者になった話

夫が新型コロナウィルスの濃厚接触者になった。
先週の新人歓迎会という名の飲み会で蔓延したのだろう。
今週になって飲み会参加者が次々とダウンしていき、無事なのは夫と数名のみ。
そんな夫も週末にかけて変な咳をするようになった。
飲み会なんてするからだよ。ばーか。

その飲み会は普通の開始時間&平日だったのにも関わらず、夫は深夜3時に帰宅してきた。
とても腹が立った。
先週は飲み会に悩まされ今週はコロナに怯える。
なんて可哀想な妻なのだろう。
飲み会の日の話はまた後日書こうと思う。絶対に許さねぇ。ばーか。

今日は二人でPCR検査を受けに行った。
有難いことにドラッグストアで無料の検査をやっているのだ。
ドラッグストアの駐車場に建てられたプレハブで係の人に手順を聞いて、検査する。
担当の人はあまり慣れていない様子の気の弱そうな男性だった。
緊張しているのか警戒しているのかよく分からないが、声も小さく結構な距離を持って話された。
考えてみるとそうだよね。やりたくないよねそんな仕事。
コロナかもしれない人の対応なんて出来ればしたくない。
息を潜める気持ちもよく分かる。
ごめんねぇ、馬鹿みたいな飲み会した奴がいるからさぁなんて思ってまたイラついて夫を見遣った。

結果は明日わかるが夫をもう完全な陽性者と見なすことにした。
普段は狭いベッドで小競り合いをしながら二人と犬で寝ているが、今日は私がリビングで寝る。
腹が立つが仕方ない。
なんだかんだ苛立ちながらも少しワクワクしている自分がいた。
思う存分本を読もう。

シャワーから上がると外から雨の音がした。
友人のお泊まり用に用意してある布団を敷く。
掛け布団はカバーをかけるのが面倒だから、普段ソファで使っているブランケットで良いかと思ったが気分を出す為きちんと準備した。
その時点で深夜1時半を過ぎていたが、関係ない。
思いっきり本を読むのだ。
さらさら降る雨の音が心地よい。

かくして私は束の間のひとり時間を楽しんだのだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?