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地域包括支援センター

母は今まで自分で生活がきちんとできていたので、介護保険は支払いながらも介護は不要だったので、こう言う時に相談するのは地域包括支援センターになる。

地域包括支援センターって、何するところなのだろう?と私も在宅医療の時にはなんとなくしかわかっていなかったのだが、二年前に知り合いの医師に頼まれて病欠の人員の代わりに看護師免許を使ってお手伝いに行ったことがあった。その時に「地域包括支援センターってこんなに色々なお仕事をしているのね!!すごいっ!!!」と、改めて業務内容の広さを知った。

地域包括支援センターは住んでいる地域ごとに管轄が決められているので、母の住所の地域包括支援センターに電話した。
そういえば春先にふと思い立ってこの地域包括支援支援センターに母のことで電話をしたことを思い出した。あの時は「独居なので、半年に一度程度状況を確認してほしい」と言う電話と、何かあった時のために私の連絡先を伝えるために電話したのだった。
介護になる前からでもこのように地域包括支援センターと少し関わっておくことは大切で、状態が悪くなった時に「元気だった頃」を知る人が見るとその差がわかる。母は「自立支援」と言う、自立して生活しているのを見守っていく枠の高齢者だったので、地域包括支援センターの人との関わりは少ないが、たまたま母の昔の勤務先の病院が経営する地域包括支援センターだったので、皆気にかけてくれていた。

電話に出た地域包括支援センターのハヤシさんは、ハキハキとした受け答えながら介護のプロの雰囲気が伝わってきた。
母のことを相談して、不安な気持ちをついここで色々相談してしまった。私の長話も嫌がる雰囲気もなく聞いてくれて、介護認定の受け方の話をしてくれた。今までは私はこの介護認定が出た高齢者の方々を受け入れる医療機関の立場だった。私の目の前に現れる前、ご本人やご家族がこんな思いをしてきたのか・・・・と今更ながら当時の自分の至らなさを感じた。

地域包括支援センターのハヤシさんと話したことで、かなり気持ちが楽になり、母に電話してみた。いつもと変わらない明るい口調。
でも、このような場合、気が張ってしっかりする「まだら的な認知機能低下」は今まで患者さんでも体験していたので、信用してはならない・・・・と思い、近々一度久々に帰ることを伝えてみた。


<地域包括支援センターの役割>
厚生労働省 サイト
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/dl/link2.pdf

地域包括支援センターは、市町村が設置主体となり、保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員等を配置して、3職種のチー ムアプローチにより、住民の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、その保健医療の向上及び福祉 の増進を包括的に支援すること、と言うのがお役所的な表現。

実際には、「介護までは必要のない高齢者がのまま元気に働ける手助け」のために体操教室などの高齢者が集まれる環境を整えたり、高齢者に関する行政サービスの手配(杖の貸し出しや、徘徊予防の名札やおむつ助成金の申請など)をしてくれたり、「困難事例」と呼ばれる人間関係や金銭関係で行政が関与しないとならない対応(ゴミ屋敷や独居の認知症高齢者のトラブル対応)などなど、こんなにも大変なのね・・・・としみじみ頭が下がる。

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