スマホゲームで生き延びた。剛い石と柔い意思。
今回は現代風で、やや俗っぽいお話。
「私、スマホゲームが好きなんです。」
と聞いて、あなたはどう思うだろう?
へぇ、何のゲーム?と興味を持つか。
えぇ、ゲームが趣味ぃ?と軽蔑するか。
ん、スマホゲーム?とそもそも知らないか。
いろいろあると思う。
ちなみに、私の周りの人々の反応は、大体
にして2:7:1くらいの割合である。
多くの大人が、スマホゲーム、ひいてはゲーム
全般を「ただの暇つぶしで、くだらない」と
評していた。
(まぁ、酷い話であるが…。)
さておき。
その「くだらない」とされるゲームに、
私は一時期、命を繋ぎ止められていた。
ここだけ聞くと、○ードアート・オンライン
みたいだが、勿論そうではない。
あくまで精神的に、である。
どういうことか、きちんと説明したい。
遡ること、5年前くらい。
私のメンタルはズタボロだった。
地面に叩きつけたカスタードプリンの如く。
否、蹴り飛ばした絹ごし豆腐の如く。
食べ物で遊ぶのはこれくらいにして、とかく
私のメンタルはズタボロだった。(2回目)
冗談抜きで、ふらっといい感じの屋上に
立ち寄り、フライアウェイするかもしれない
くらいの精神状態。
そんな中、習慣になっていたのが、まさしく
スマホゲームであった。
(ゲームの名前は、ここでは伏せておく。)
インストールは無料、基本プレイも無料、
その上でしっかり遊べる。
充電されたスマホさえあればOK。
精神が壊れていても指は元気だったし、また
元来のゲーム好きも相まって、私はスマホ
ゲームにかなりハマった。ゾッコンだった。
そんなスマホゲームには、1つ特徴がある。
「ログインボーナス」である。
その日初めてゲームのアプリを起動した際、
「今日も遊んでくれてありがとう!」と
言わんばかりに、アイテムがもらえる。
いわば、出席確認みたいなものである。
さらには、10日、100日、1000日と、連続
でログインすると「休まず遊んで偉い!」と
さらに豪華なアイテムがもらえたりする。
いわば、皆勤賞みたいなものである。
それ故ユーザーは、コツコツ毎日欠かさず、
ゲームを遊ぶ。
例に漏れず、私もコツコツ毎日ログインした。
結果として、このログインボーナスが、自分に
とっての「命綱」になっていた。
(今日も忘れんうちにログインしとこ。)
(おー、次で30日目。やった。)
(来週はちょっと豪華やん…)
といった具合に、「次の日を迎えることで
手に入る報酬」の存在は、明日も危うい
メンタルの自分には十分なくらい、生きる
意味を与えてくれていた。
アプリを起動するという、実にハードルの
低いルーティーンが、「その日暮らし」の
生を保っていたのだ。
そして今現在、まだ自分は生きていて、
それをテーマにnoteを書いている。
5年前の私はフライアウェイしなかった。
結構なことではないか。命あっての物種だ。
「くだらない趣味」と扱われるスマホゲーム
だが、時として「支え」になる場合もある。
捨てたものではないと、私は思う。
未だ、この経験談を人に打ち明けたことは
一度もないが、「生きるのが辛い」と相談
されたら、話してみるつもりだ。
アドバイスとして適切かは些か不安だが。
最後に。
そう、よりによって最後に、主張を複雑に
する内容を付け足ししたい。
この話は「ゲームっていいもんだ」という、
単なる美談ではない。
私はこれを機に、ゲーム依存症になった。
貴重な時間、機会を多く失っている。
何事もそうだが、付き合い方は考えなくては
いけない。
当人次第で、毒にも薬にもなる。
スマホゲームの負の側面については、また
改めて書く所存だ。
さて、如何だっただろう。
今回は、「スマホゲームが時には薬になり、
存命の助けになるケースもある」という話
であった。
とりあえず、「ログインボーナスは凄い」
という内容だけ、覚えておいて頂きたい。
それでは、また。
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