息子の現在までのステータス

納豆の日から始まった令和スクールウォーズ。
早くも一週間がたとうとしているが、いろいろと見えてきた。

観察しろというのは
見るんじゃあなくて観ることだ
聞くんじゃあなくて聴くことだ

口語で発したら酔っているとしか思われないであろうこの名言が、
どれだけ大事なのか今ならわかる。

サッカー部時代

小2の時に無理やりサッカー部に入れた。
体育会系信者である私は、日本的と言われようが何だろうが礼儀や根性はどの時代どの世界でも必要だと信じており、そろそろ厳しさを乗り越える経験もさせておきたかった。
そして、息子を介して再びスポーツの感動を味わいたかった。

息子は興味を示さなかった。

基本的に息子のコミュニケーション能力は高く、友達も多い。
不器用ではあるものの、身体能力自体もそこそこだ。
しかし、練習風景だけみると、気だるさがユニホームを着ているようだった。

監督もしっかり怒ってくれており、期待通りの状況ではある。
自分もそうだったが、たとえ反抗期でも監督や親戚のおじさんなどのポジションの大人には素直になるのが子供だ。

しかし、息子は自分を貫いた。
3ヵ月が経過してもサッカーに夢中になるそぶりが全くみられない。

レギュラーになるより大事なことがある!
根性論を自負するだけあって、私は簡単にやめさせる気はなかったが、ある日の練習中、監督から告げられた言葉で自分の勝手さに気づかされた。

「お子さんは団体競技には向いてないかもしれません。」

まさかの監督からのギブアップ宣言

確かに、息子のやる気のなさは周囲に悪影響を与えているようにも感じた。
息子一人のために、部全体に迷惑をかけることは出来ないし、何より本人にやる気のやの字も芽生えていない。

息子の3ヵ月間のサッカー人生が終わりを告げた。

その時から方針を変えた。
今風の考え方ではあるが、本人の好きな事を伸ばしてやる事が大事だと。
それを本人が見つけるまでは、あせらず伸び伸び育てよう。
当初は監督を恨みもしたが、今では勇気ある宣告をいただいたと思っている。

とはいえ、早く始めておくに越したことはない物もあるはずだ。
そこで妻とも話し合った結果、息子の日課は以下と決定した。

・英会話
・算数アプリ
・なわとび

英語は勉強になる前に遊びとして身に付けさせよう。
算数は楽しみながら数字に免疫を付けさせよう。
いつスポーツに目覚めてもいいように、基礎体力だけは付けさせよう。

あとは優しく素直に育ってくれればいい。

あれから5年

息子はすくすく伸び伸びと成長した。
3つの日課は今でも欠かさず続けている。
スポーツの代わりに、キャンプなどの野外活動が大好きになった。
子供キャンプでは常連となり、下級生の世話も出来るようになった。
期待通り優しく素直に大きく育ってくれたのはいいが、

自由も育ち過ぎた。

男子、三日会わざれば刮目して見よ
とよく言うが、まさか自由がそれ以上だとは知らなんだ。

そしてこれから

中学生になった今も、基本的に我が子にはポテンシャルしか感じていない。
というか、どう控えめに見ても普通に収まる子ではない気がする。

小さく叩けば小さく響き、大きく叩けば大きく響く。
もし、馬鹿なら大きな馬鹿で、利口なら大きな利口だろう。

ここで西郷隆盛評の鐘のくだりを思い出すあたりが、親バカの面目躍如というところだ。

ちなみに、上記の名評を残した坂本龍馬は「西郷という鐘を突く自分の撞木が小さかったのが残念であった。」とこれまた名言を残している。

息子よ、いつかこのnoteを目にする日がくるかもしれない。
酒を呑み交わせる頃だといいな。

君が大きな馬鹿か、大きな利口か。
父が大きな撞木だったか、小さな撞木だったか。
その時に一緒に笑って評せるように、今は一緒に地獄を見に行くことにしよう。


つづく

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