2020.7.13(月) 登校尾行

息子は基本的にはやんちゃで陽気であるが、登校のテンションがなぜか低い。

同じ小学校出身が3人しかいないため、正直、いじめや不登校を全く心配していなかったといえば嘘になる。
しかし、毎日の帰宅後、楽しそうに学校の話をしてくれる息子がそんな不安を吹き飛ばしてくれた。

そんな息子が、朝の登校だけなぜかテンションが低いのである。

あれほど先人たちが
新しい朝が来た。希望の朝だ。喜びに胸を開け、大空あおげ。
と伝え続けてくれたというのに。

・・・青空じゃなく大空??


それはさておき、息子である。
前述したウルトラ変身チェック表でも出発時刻の割に到着時刻が遅いことが判明しており、その理由を幾度となく聞いたが明快な回答はないままだ。

なにか学校に行きたくない理由があるのでは?
これは一度しっかり状況把握しなければ、今後呑気に胸を開いて大空などあおげない。

よし、尾行開始だ

私は寝起き姿そのままに、自慢の愛車に乗り込んだ。

暑い中、我が子が重いリュックを背負って登校するのを横目に、父親が冷房の効いた車で快適に尾行を試みるのはやや心苦しく、シンデレラの姉にでもなった気がしないでもないが、胸を開いて大空をあおぐためにはそんな事は言ってられない。

気づかれないよう距離をとり、注意深く追っていった。
時にはスーパーの駐車場へ先回りし、時には交差点へ先回りし。

しかし、改めて客観的に観察すると、この生物の生態は実に興味深い。
なかなか全てを言葉では表現しづらいが、
・亀の化身のごとく歩みが遅い。
・爆笑太田のごとく姿勢が悪い。
・バグったかのごとくやたらと止まる。

このシンデレラは舞踏会へは行けない。

ちなみに彼は、時間には無頓着なくせに、なぜか道路横断には厳しい。
彼曰く、横断歩道がないところは危険だというのだ。
そのくせ老人のような速度で横断し、通勤車両を停車させ続けるその光景は、さながらインドの牛のそれに近い。

無事に正門を越えた後の学校生活は月末予定されている三者面談で把握するとして、登校中だけみれば何のことはない、ただ単に他の子の2倍の陽光を浴びながらマイペースに通学していたということであった。

ドラマのような出来事などそうそう起きない。

しかしこれは・・・
なんとか遅刻はしていないようであるが、これをオッケーオッケーといえるほどハッピーヒッピーな性格は残念ながら持ち得ていない。

そもそも、起床してからずーっとスイッチが入っていないように見える。
いつスイッチが入っているのだろうか?
よくよく思い返せば、彼から聞く学校の話題は給食時間が多い。
よもや、いただきますがスイッチではあるまいな??

(これは、今週いっぱい継続調査の必要があるな。)

私は青空をあおいだ。


つづく


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