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いまこそ、はじむれ!

今回は、大学受験生向けに「今さら」なお話です。

これまで受験勉強に取り組んでこなかった、あるいは取り組んでいる気でいたが成果が上がっていないという人を対象としたお話です。そうした受験生からは「今から基礎をやって間に合いますか?」という相談がときどき聞かれます。

答えは「間に合うかどうかではなく、間に合わせる」です。間に合わなければ入試問題が解けないだけです。それだけのことです。入試問題が解けないと入試に合格する可能性が低くなるだけで絶対に不合格というわけでもありません。しかし、国語はともかく、英語に関しては受験勉強で学んだことがその後の英語学習の基礎となるように学ぶ必要があります。その後につながらない学習は時間の無駄です。

その「基礎」の根幹をなすのが英文法の知識です。この話は昨日の記事でも触れました。英文法を学ぶには、できれば英文法・語法の問題集を解くのをやめます。代わりに英文法書の熟読を始めます。できれば複数の文法書を読み比べます。これが難しければ、文法の講座を受講したりして、人から教わります。文法書に載っている例文は「声出し」と「筆写」によって覚えていきます。このとき例文暗記が棒暗記になっては意味がないので、文法知識を理解しながら覚えるようにしていきます。このため、できればCDやダウンロード音源のある文法書がよいでしょう。

これと並行して使用すると効果的な教材は、例文集とESL文法書です。例文集は英文和訳や和文英訳の練習をするために使います。こうすることで、日英語の比較対照をしながら英語の知識を深めていくことができます。ESL文法書は海外の出版社から出ている文法の学習書です。話したり書いたりといった、実際のコミュニケーションに近い形での問題演習ができます。記述や声出しによる問題が多数収録されているので、身につけた知識が応用しやすくなります。円安で割高感がありますが、数日間の夏期講習で文法問題を解くよりもはるかに高い学習効果が得られます。そう考えれば「コスパ」は悪くありません。ただし、ESLの文法学習書は日本語が母語の人を想定して書かれたものではないので、他の国内本との併用がお勧めです。


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