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大学受験生の11月

今回は大学受験生向けのお話です。11月も上旬から中旬にさしかかろうとしている今、現状をどう受け止めるのかというお話です。

受験勉強が順調に進んでいる人はそのまま進めていけば、もちろん問題ありません。問題なのは過去問を解いても思うように解けないと悩んでいる場合です。解けないときは解けない原因を探り、その原因に対する学習が必要です。語彙力の不足がその原因であれば、語彙力を補強すればよいのです。問題を解いていたときに出てきた単語で意味が理解できなかったものは辞書で意味を確認し、その文章を、黙読、音読、サイトトランスレーションによって再読していきます。これは何か所か文法的な理解ができなかったところがある場合も同じで、文法書などで該当する文法知識を確認した上で再読していきます。

文法的な理解の破綻が数か所に留まらず、文章全体に及ぶ場合は文法全体の学び直しが必要です。これは何度も持田のnoteでも指摘していますが、後回しにしても同じ状況が続くだけです。文法学習、とりわけ文レベルの文法学習の到達目標は、英文が読め、英文が書けることです。英文和訳や和文英訳が一通りできるレベルといってもよいでしょう。文章を読んで文法的な理解ができていないとしたら、このレベルの学習がクリアできていないのです。

このお話をすると必ず、「今からやって間に合うのか?」という疑問が湧く人が出てきます。これも繰り返しになりますが、間に合うかどうかではなく、間に合わせなければならないのです。現実問題として、多くの受験生が文レベルの文法学習がクリアできていません。文法問題すら解けない人もいれば、文法問題しか解けない人もいます。英文和訳と和文英訳のどちらかしかできない人もいます。(和文英訳だけしかできない人の多くは語彙力不足です。英文和訳しかできない人は文法知識がやや表面的ところに留まっている可能性が高いといえます。)精読で文法学習の足りなさや浅さに気づくこともありますが、多くの受験生は精読をしていません。早く読むのに精読は不要という思い込みと和訳が入試で出ないことがその理由です。しかし、大学入試レベルの英語の文章を読む場合、和訳以外に学習段階によっては理解を確認する手段がない場合があります。この和訳によって理解を確認する過程が受験の英文理解学習の大半を占めることもあります。決してやらなくていい学習とは言い切れないのです。

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