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「周りの目を気にせずに」ー不登校体験記(1)

こんにちは、MASAYAです!

周りの目が怖い、同級生に会いたくない…外に出るのがつらい。

この記事をご覧の皆さんは、そういった経験をされたことはありませんか?

今回は、中学時代に不登校を経験した現役男子大学生のYさんに当時の気持ちについてのインタビューを行いました。

Yさんは中学2年生の時に不登校になり、その後通信制高校を卒業して現在は大学で機械工学を勉強されています。

そんなYさんの「①不登校になったきっかけ」から「②どうやって不登校から抜け出したか」、そして「③学校に行けなくて悩んでいる子に一言!」という内容について、以下の記事にまとめさせていただきました。

話しづらい部分もたくさんあったかと思いますが、不登校で悩んでいるこどもたちのため、そしてこどもたちへの支援の輪を少しでも広げるためにご協力してくれたYさん、本当にありがとうございました。

それでは、最後までぜひご覧ください!

①Yさんが不登校になったきっかけ

Yさんが不登校になったきっかけは中学二年生のある日、朝起きれなくて学校を休んだことでした。

中学校では成績も上位で自他ともに認める優等生だったというYさん。

しかし、学校の勉強が難しくなるにつれ、理想の自分と現実の自分とのギャップに悩まされるようになっていきました。

そして中学二年生のある朝、ベッドから起きることができずに一度学校を休んだことで、「優等生の自分が学校を休んでしまった」という後ろめたさが心の中で生まれてきてしまいます。

その後ろめたさから学校に行きづらくなったYさんは、次の日も学校に行くことができず、また次の日もその次の日も…というように学校に行かない日々が始まったそうです。

そして一度不登校になってしまうとどんどん自信が無くなって、Yさんはしだいに自分を認めることができずに苦しむようになりました。

「優等生だった自分は今、周りからどう見られているのだろう…」と考えてしまい、同級生に会わないよう外出時はあえて遠くのコンビニに行ったりしていたそうです。

そうするうちに周りの目が恐ろしく感じてきて、外に出るのも怖くなってしまいました。

不登校の時期にはどのように過ごしていたかを伺ったところ、Yさんは次のように話してくれました。

「学校に行かなくなってからは、昼夜逆転した生活をおくるようになっていました。

親や先生と話しているときがつらかったので、YouTubeやゲームをして現実逃避する時間が多かったです。

そうしてゲームばかりの生活で自分を肯定できなかったけど、そうでもしないと生きていけないくらいしんどかったんです。

しかしそのような生活を一年続けたことで、心を休めて自分を見つめなおすことができました。」

Yさんはこの時期を通して、無理をせずに心を休めることの大切さを知ったそうです。

現実逃避は一見ネガティブな行動に見えますが、その時間があったからこそ、自分自身を見つめ直し、次のステップに進むための力を蓄えることができたのでしょう。

②Yさんが不登校から抜け出した方法

しばらくの間、そうして心を休めながら自分を見つめなおしていたところ、Yさんの中から「周りからどうみられるか」という考えがしだいに減っていったそうです。

中学二年生で不登校になり、引きこもりがちになってから1年がたったころ、日々の生活の中で自分の気持ちの整理がだんだんとついてきました。

優等生としてではない今の自分自身を受け入れることができ、周りの目よりも今の自分に合った環境を探すことが大事だと考えるようになったのです。

そのおかげで、以前は向き合うことができなかった将来の事も考えられるようになりました。

そして迎えた高校進学に際して、Yさんは当時の気持ちを次のように話してくれました。

「中学三年生の時はまだ不登校のままでしたが、卒業後の進路については少しずつ選択肢を考えていました。

高校に進学するか、就職するか、何もせずにそのままニートになるか…

就職は、毎日朝起きてスーツを着て働けると思っていなかったのでなし、何もしないままだと辛い状況が続くからそれもなし。

そして、消去法で高校進学することを決めました。

不登校だった自分がいきなり全日制高校には通える自信はなかったし、同級生に会うかもしれないと不安だったので、通信制の高校に進学することを選びました。

現実逃避をして心を休めて自分を見つめなおす時間と、中学三年生で進路を考えないといけないというタイムリミットがあったことで、自分に合った選択肢を選ぶことができたのだと思います。」

③学校に行けなくて悩んでいる子に一言!

Yさん「今自分の不登校経験を振り返ると、辛かった自分を守るために不登校になったと考えています。

気持ちの整理がついていないのに、無理やり行動しても続かないし逆効果だと思います。

周りに何かを言われても、聞くことができないときがあるから焦らないでほしいです。

ゲーム、アニメなど没頭できるものを見つけて、現実逃避をするといいです。

そして気が向いたときに先の事を考えたりしてみるとよいのではないでしょうか。

とにかく自分の事を大切にして、楽しく過ごせる方法を見つけて、その時間を大事にするとよいと思います。」

まとめーYさんの体験談を聞いて

Yさんは今、大学で機械工学を学んでいます。

さらに某牛丼チェーンでアルバイトをしたり、大学内で医療と工学の連携プロジェクトに参加して内視鏡のレンズの撥水の研究をされたりと、慌ただしいながらも充実した毎日を送られています。

Yさんのお話を聞いていると、もう不登校はYさんにとっては過去の話なんだなという印象を受けると同時に、不登校時代の経験が今のYさんを作っているんだな、とも思いました。

「中学時代は自分が働く姿は想像できなかったけど、大学で頑張っている今なら働けると思う。」と話してくれたYさんの姿が、私にはとても印象的でした。

中高生の頃は、「つらい」という気持ちから一度学校を離れると、その後ろめたさで自分を追い詰めてしまうこともあると思います。

しかしそうして周りの眼を離れ、自分を見つめ直すその時間こそ、思春期の間には大切な時間だと私は思います。

記事を最後までお読みいただきありがとうございます。

そしてYさん、ご協力本当にありがとうございました!

不登校についてのご質問等ありましたら、お気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。

記事についてのご意見、ご感想などもお待ちしております。

これからもよろしくお願いします!


著者紹介

MASAYA

石川県野々市市を拠点として活動するフリースクール「BASE」のアルバイトスタッフ。小学校5年生のときに不登校になり引きこもりやうつ症状などを経験した。中学生のころにフリースクールを利用しながら社会復帰をした。通信制高校を卒業後、現在は大学で心理学を学んでおり教育の道を志している。

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