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IT祈願、ネイル神社

 神社でお守りを買っている時にふと思ったんです。交通安全祈願のお守りはいろんな神社で当たり前のように売られております。しかし、交通安全は何しろ交通安全ですから、主にタイヤとモーターでその辺を走り回るマシンを対象にしているわけです。家内安全や商売繁盛、学業成就やら縁結び祈願やらに比べて、お願い事としては随分と新参者な気はしませんか。

 つまり、家内安全や商売繁盛などと比較して、最近になって作られた祈願になります。では、いつ、どんな経緯でできたのでしょうか。

 調べたら簡単に出てきました。交通安全祈願の元祖は東京都国立市にある谷保やぼ天満宮なんだそうです。

 以下の記事に詳しいことが書いてありました。

 かいつまんで説明しますと、きっかけは1908年におこなわれた日本初のドライブツアー「遠乗会」なんだそうです。「自動車の宮様」と呼ばれるほど車が大好きだった有栖川宮威仁親王ありすがわのみやたけひとしんのうの呼びかけで実現したその会が昼食会場として選んだのが谷保天満宮でございました。そこで日本自動車産業の未来について語り合い、全員が拝殿で無事に帰れるよう、交通安全祈願をした。それにより谷保天満宮は交通安全祈願発祥の地となりました。

 「〇〇祈願」って増えることもあるんだ、と驚いた次第ですが、時代が変われば人々の願いだって少しは変わってきます。人々の願いを代々聞いてきた神社の中に、時代の変化に合わせるところが出てきたとしても不思議ではありません。

 つまり、神社は自動車社会に対応してきたんです。その結果が交通安全のお守りだった。ならば、昨今のIT社会にも対応し、IT祈願みたいなものを作っている神社もあるはずです。そう思って調べたら案の定、東京都の神田明神が出てきました。

 その名もIT守護、もしくはIT情報安全守護でございます。予想だにしない和洋折衷、素晴らしい限りです。もちろん、交通安全のお守りもありますし、リラックマお守りやペットお守り、ランドセルお守りなど、いろいろ取り揃えてあります。時代に合わせようとする柔軟な姿勢がお守りのラインナップから見て取れます。

 ITがあるんだったら、マツエク祈願とかネイル神社とかもありそうだなと思って調べたんですが、「マツエク祈願」で検索しても出てくるのは神社のそばにあるまつげエクステサロンばかりですし、「ネイル神社」でサーチしてもオリジナルグッズ販売サイトSUZURIの商品が出てくるだけです。

 何なら、神社へ行く時に派手なネイルはよろしくないとの記事も見つけてしまいました。何たることですか、とも思いましたが、ITに比べるとネイルサロンはまだまだ世間に行き届いていません。老若男女が使うIT技術に比べて、ネイル関連はまだまだ広がる余地が大いにある状態です。3歳の女の子から白寿の男性まできらびやかなネイルをする世の中になれば、全国にネイル神社が乱立し、関連お守りも発売されるはずです。

 正直、楽しみです。

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