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アイスミルク ・なぜか好き/その1

飲食物において、「〇〇が好き」を「どう」好きかは説明しやすい。単純に味覚や嗅覚食感であったり、付帯する思い出、好きになった動機を今でも抱いているなど。
「なぜ」好きかという質問も、上記と混同されがちであるがおおよそ同じ内容でも回答となるだろう。そんな言葉で説明回答ができないけれども、「なんとなく好き」な食べ物がきっとあるはず。

「アイスミルク」喫茶店メニューでも見かけることは少なくなったであろう飲み物だ。
ハンドドリップコーヒーを売りにしていたり、カフェメニューが充実しているタイプのお店では見かけない、古くからあるお店に残っているイメージ。
グラスに氷を入れて、牛乳を注いだもの。家庭でも同じ動作で作ることができるであろうレシピの一杯。

一般的な作り方を調べてみると、喫茶店のレシピの他、アレンジやこだわりもいくつか見えてきた。
まずはガムシロップを混ぜ込むレシピ。コメダ珈琲のアイスミルクがこれに当たるそうで、普通の牛乳よりも甘さが強い。
アレンジとしては、バニラエッセンスを数的加えるのも良いそうだ。
素材の観点からは、低温殺菌牛乳であるため香りが良く美味しいのだろうという意見。成分無調整や、逆に調整して乳脂肪分を増やしたものもあるので、普段飲む牛乳の好みにも左右されているようだ。
自分は銘柄にこだわっているわけではないが、乳脂肪分高めの牛乳は粉ココアを練り上げて淹れる際に選ぶようにしている。それ以外は家人の好みに任せている。

アイスミルクは冬場でも飲む。自動製氷付き冷蔵庫に買い替えたので、氷が常にある生活となった。以前はコンビニで袋氷を買うか、夏場なら板氷を割って保管するなどしていたが、定期的な給水で氷が常時使えるというのはありがたい。

自分が飲む際のレシピは2種類ある。
・アイスミルク
その名の通り、コップに氷を7-8分目くらいまで入れ、牛乳を注ぐ。そして、5分程度放置してから、軽く混ぜて飲む。
牛乳がしっかり冷えることと、氷が解けてやや薄くなることで、全体がきりっとした印象になる。水っぽさが逆にキレを増しているイメージだ。

・ラッシー
もはや別ものの「風」ではあるが簡易。レモン果汁とカルピスの素(味はその時あるもの)を同量、30mlずつ程お好み量いれて、牛乳を入れる。氷は使わない。最後に勢いよく牛乳を注ぐことで、果汁達が撹拌され全体になじむ。これもまた数分放置して落ち着かせる。
とても柔らかいヨーグルト飲料になり、果汁とカルピスを増やすことで固くなる。レモン多めでさっぱり感、カルピスが多ければスイーツ感が強まるので、その時の気分で使分ける。

ではなぜアイスミルクが好きなのかというと。理由は特に無い。タイトルのとおり、なぜか好きで手に取る飲み物である。そのままコップに注いで飲むこともあるが、氷を入れることは特別に好きである。
本稿を書いていて思い出したが、自分は逆にホットミルクが苦手だった。大人になり砂糖を溶かし込んだホットミルクは数度作って飲んだが、普段から作ることはなく今に至る。
また、カフェラテやミルクティーも市販品はまず飲まない。自宅では、ブラックコーヒーに牛乳だけのハーフハーフで、無糖である。
そうなると、自分はつまり「牛乳の甘さ」が苦手なのだろうと思い至った。上記のように温めた牛乳独特の甘さや、市販の缶やペットボトルの紅茶やコーヒー添加された糖分由来の後味も苦手で、無糖以外選択しなくなって久しい。
そういえばシチューも作る頻度は低く、ミルクベースではクラムチャウダーが好きだ。牛乳を使うが、アサリやシーフードミックスを使うので甘さよりも塩気が勝つ味になりがちだと思いだした。

同じ食材に対して、「理由のない好きは苦手の裏返し」なのかもしれない。嫌いな面があるからそこを避けることで、好きな面と接することができる。牛乳の甘さが苦手なので、極端に冷やしたり、酸味を加えたりして飲む。では飲むこと自体は?と問われると、嫌いではない。甘くない牛乳が好きなのだ。

では何故牛乳なのか。理由は思いつかなかった。




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