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【尾鷲式サウナ】サウナストーンを探す旅+α

今回は前回ご紹介したサウナストーンを探す旅のアディショナル編です。
ついつい石探しに熱くなった我々は、尾鷲の近傍で採れるある特徴的な石を見に行きましたのでそちらを紹介します。

熱くなると何事にもこだわりたくなる尾鷲式サウナメンバー。紀伊半島の石といえば、すぐに頭に思い浮かぶ有名なものがありますよね。那智黒石です。よく那智黒、那智黒と言いますが、これは株式会社那智黒総本舗さんの「黒あめ那智黒」を指すようです。正式には「那智黒石」。みなさん何に使われているかご存知ですか?実は囲碁の黒石の原石なんですよ。
(ちなみに囲碁の白石はハマグリの貝殻を使うらしいです)

そんな綺麗な黒石がサウナストーンに使えたら。。。
紀州備長炭×那智黒石の「漆黒のサウナ」なんてできるんじゃないか。
実に面白そうですし、なんか重厚な雰囲気が感じられそうですよね。大人のサウナというか。

那智黒石の採石会社を目指して

まずは那智黒石について少し勉強
◎三重県熊野市神川町で産出
◎粘板岩(泥岩や頁岩が圧密作用によりスレート劈開を持ったもの)
◎碁石の黒石、硯、床置石、装飾品、那智黒成型品などに加工される

ん??那智=和歌山県という認識でいましたが、どうやら算出されるのは三重県の熊野市のごく一部のエリアだけらしいです。これは知らなかった。
那智黒石を採石している事業者を探してみます。
しかしいくらGoogle検索、Googleマップ検索、各種SNS検索をかけても全然情報が載っていない!
ひとまず熊野市の情報センターに向かい情報収集することに。すると親切な地元のおばちゃんたちが加工会社を教えてくれました!どうやら採石も自分たちでしているようです。本当に熊野市の神川地区でしか採れないよう。

早速神川地区へ車を走らせます。紀伊山地の中央に向けてずっと登り勾配。四国の酷道439号を思わせるような区間も一部。。。
本当にこの先に集落があるのか。。。
(杉の群生地区があり非常に美しい景色でしたよ)

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ついに那智黒石の故郷 熊野市神川地区へ

さて、熊野市街地から一時間弱、神川地区に到着しました。四方を山に囲まれており、まさに紀伊半島内部のエリアといった雰囲気。独自の文化がまだ残っていそうな、街探訪の観点でも少し興味深いエリアです。

先ほど教えてもらった会社の中で、この日唯一営業されていた「徳村屋」さんにお邪魔させていただきました!
事務所の中には美しい那智黒石の加工品がたくさん、その外には加工前の那智黒石の原石や、加工後の処分待ちのものが見受けられました。
こちらわかりますか?大きい石の下に碁石を切り出した後の黒石が見えますね。以前和歌山旅行した際にこれを購入して、鍋敷に使ってるんですよ笑

さて、親切に出迎えていただいた、徳村屋のご主人に今回のサウナ製作のことをお話しし、サウナストーンに使えないかとお伺いしました。

"サウナストーンとして見栄えは面白いかもしれないけど、那智黒石は熱に弱いよ。100度ももたんかもわからん。同じ方向にすぐに割けるのが特徴やで。あとは、なかなか厚みのある石は採れんのだよ。"

んー、ネットの情報で薄々難しいかなとは思っていましたが、想定以上に難しそう。サウナストーンの体をなす石自体がそもそも採れないみたいだ。かつ値段もなかなか。事務所の外に置いてある原石は段ボール一箱程度で1.5万円程度だそう。さすがに消耗品であるサウナストーンに使用するには贅沢すぎる値段感。残念ではあるもののそれは致し方ないですよね。しっかり専門の方とお話しして、現物をみて初めて理解できる部分もあったので大変貴重な機会となりました。

それでも今回のサウナ製作プロジェクトに興味を持っていただき、そこにあるぶんならと、処分前の那智黒石を少しいただけました!これが那智黒石!
熱に弱いとのことで扱いには非常に注意が必要ですが、何かしらのものに活かせたらとありがたく持って帰ることに。
突然の来訪にもかかわらずご対応いただいた徳村屋さんありがとうございました。

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さて、サウナストーン探しの旅のアディショナル編として那智黒石探訪をお伝えしました。サウナストーンの第四候補!とまではいかないかもしれませんが、非常に貴重な経験をすることができました。
石については大方理解できましたので、次は別のサウナ要素に磨きを入れたいと思います。
今週は尾鷲式サウナの試作品も完成します!
その状況もまたこちらでお伝えしますね!

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