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カナダ留学中のカルチャーショック⑦ホームレスの惨状とドラッグの関係

カナダ留学中に受けたカルチャーショック第7弾!
「カナダの街にいるホームレスの実態」
についてです。

カナダには栄えている都市ほどホームレスがたくさんいます。
特に、ターミナル駅の近くやダウンタウンにホームレスが大量にいるのです。

その理由は4つ考えられます。
①通行人が多く、物乞いできるから
カナダには、ホームレスの存在は社会全体の責任であると考える人が多いです。そのため、自己責任志向の日本と比べて、ホームレスは物乞いをするとお金や物をもらえる傾向にあります。

②資源が多いから
人が多いだけあってゴミや資源も多いため、食料集めやリサイクルビジネス(プラスチックを集めて業者に売る等)がしやすいです。

③ホームレスが集まっているから
類は友を呼ぶじゃないですけど、同じホームレスが多くいるところの方がやはり生きやすいと思います。実際、もし自分がカナダでホームレスになったらターミナル駅に向かうだろうな〜と思います。暖をとれるし、同じホームレス仲間もいっぱいいて、生活の知恵を得られるかもしれないからです。

④ 暖をとれるから
これはターミナル駅に限った話なのですが、雨風をしのげて外よりも暖かく、居座れるほどのスペースがあります。

そんなこんなでターミナル駅周辺やダウンタウンにはホームレスがたくさんいます。

しかし厄介なのは、彼らが薬物中毒である
可能性が高いことです。

カナダでは合法のマリファナを吸う人は
危害を加えてこない分まだマシで、
ハードドラッグ系に手を出してしまっている人達は、不気味な挙動で一目瞭然なだけでなく、
被害妄想が強く、目が合っただけで怒ってきたり叫んだりするので、関わり合いになるのは
避けなくてはいけません。

一度フランス人の親友と、治安が悪いと有名な街のバスターミナルでバスを待っていたところ、
そこにいたホームレスらしきおばさんと
目が合ってしまいました。

目が合った瞬間に尋常でないものを感じ、
「あ、やばい!」と思って目を逸らしましたが、時すでに遅し。

私と友達に向かって、
"Excuse me!!!?????"
と叫んだ後に、持っていた荷物を振りかざし、
危うく親友が荷物で殴られそうになりました。

怖すぎて2人で震え上がりました。
同じ寮に帰ってからもその話で持ちきりでした。

その後、物乞いするホームレスにお金をあげてはいけないという話を周りから聞きました。(私達はあげてないけど)

なぜなら、お金をあげても結局ドラッグに
費やしてしまうからです。

そこで、ホームレスがドラッグ中毒である割合が高い理由についても考えました。

これは仮説なのですが、ホームレスになるから薬物中毒になるのではなく、ドラッグ中毒になったことが原因でホームレス状態になる人が多いからだと思います。

生活が苦しい→ドラッグに現実逃避して中毒になる→財産を使い果たす→ホームレスになる→ホームレス状態が苦しい→ドラッグに現実逃避→…あとはエンドレスです。物乞いやら資源集めで得たお金をまたドラッグに使うのだと思います。

実際、ある町のダウンタウンでコロンビア人の友達とバスを待っていた時にもこんなことがありました。

女性が走ってきて、血眼で何かを探しているかのように町中のゴミ箱をひっくり返しては漁り、
発狂していました。

私はただただ恐怖で凍りつきました。

しかし隣にいたコロンビア人曰く、その人はプラスチックを探しているのだそうです。

なぜなら、プラスチックはお金になるからです。
コロンビアでもたまにいるのだそうです。

そこで納得しました。
ドラッグの効果が切れてきたので新しい薬を買うために、換金できるプラスチックを探しているのだと考えれば、彼女の行動の全てに合点がいきます。

一見するとただの奇行に見えることにも
ちゃんと理由があると知りました。

それにしても女性は本当に悲しそうでした。
「何でどこにもないの??ないと死んじゃうのに!」
と焦っている感じも伝わってきます。

この救いようのなさが切なくて、悲しくなりました。これこそまさにアモラルだと思いました。

まだまだホームレス関連のエピソードは色々ありますが、カナダのホームレスの惨状とそこにチラつくハードドラッグの影にカルチャーショックを受けたのでした。

本日もご覧頂きありがとうございました!


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