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留学中の日本に関するプレゼンテーションと他国からの留学生の反応②歌舞伎

カナダ留学中、毎週異なるテーマが与えられ、
自由に個人発表する時間がありました。

その授業は、多国籍な交換留学生などから
構成されるクラスで、私は唯一の日本人でした。
(学生達の出身国:カナダ、フランス、ドイツ、ベルギー、イタリア、メキシコ、エクアドル、チリ、韓国、日本(私))

その時、唯一の日本人という立場を活かし、
毎週日本に関するプレゼンテーションを行いました。

その時のスライドの内数枚と、
他国の学生達の反応を書き残します。

ある週は"unconventional job"(「珍しい職業」みたいな感じです!)がテーマだったので、
「歌舞伎」についてのプレゼンテーションを
行いました。

掴みはYouTubeの歌舞伎のBGMをかけ、
沈黙を作ります。

この時、聞き手の外国人達は「何かが始まる!」とワクワクしたような笑顔を見せてくれる人、聞いたことのない音楽に目をキョロキョロさせて戸惑う様子の人などなど、リアクションは様々でしたが、ともかくみんなの注目を集めることができました。

最初に、さらっと概要を説明しました。
日本の伝統芸能として代々継承されてきたことや、その歴史がかなり古いこと、2009年にはUNESCOの無形遺産に登録されたこと等々です。

実際のスライド

また、女性は子役までしか出られず、
男性しか出演できないことを説明した時には
その理由を聞かれました。

女性の歌舞伎の人気が出過ぎて
社会の風紀が乱れたことから
禁止されたという話をしました。

次に世襲制についての説明をしました。

実際のスライド

歌舞伎役者は代々ステージネームを
受け継ぐこと。
出身の家ごとに格があり、舞台上で担う役割が大体決められていること。(主役の家柄、脇役の家柄等)

この出身の家の格について説明した際は、
「この家の格は、本人の努力で変えられないのか?」
という質問をメキシコ人からされました。

「変えられない。原則、生まれた家での役割を全うすることになっている。」
と言ったら、残念そうにしていました。

そこで、
「ただ、歌舞伎役者の家に生まれたけれど、歌舞伎役者にならない人もいる。職業選択の自由はある。」
という話をしたところ、ほっとした様子でした。

ただ、ここで予想外だったのは
「歌舞伎一家に生まれた女の子が、結婚して男の子を産んだ場合、その男の子は歌舞伎役者になれるのか?」
というイタリア人からの質問です。

頑張って答えようとしたのですが、
記憶の限り全くわからず、
数あるプレゼンテーションの中でも初めて
"Sorry, I don't know."
と言った瞬間でした。

日本に関する説明で
I don't knowと言ったのは、
これが最初で最後だった気がします。

毎週日本に関するプレゼンテーションを
行っていたのですが、質問予測を徹底し、
聞かれそうなことに関しては
必ずリサーチをしてから臨んでいました。

さておき、その後も様々な説明をした後に、発表の最後では
「歌舞伎座は英語対応もしていまーす!」
と宣伝し、プレゼンを終えました。

実際のスライド

「その歌舞伎座のチケットはいくらするのか?どこにあるのか?」
とメキシコ人に聞かれました。

大体の値段と銀座にあることを伝えました。

その子は日本に行きたいと思っているため、
日本に行ったら歌舞伎を見ると決めたそうです。

そんなこんなで、発表後も質疑応答が止まらずに大変だったけれど、達成感のあったプレゼンテーションでした。

やっぱり日本文化って独特で面白いな〜と
実感したひとときでした。

本日もご覧頂きありがとうございました!

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