愛の不時着で発見!韓国と北朝鮮の言葉の違いが面白すぎる!
今回は、大ヒットドラマ『愛の不時着』から、北朝鮮と韓国の言葉の違いを見てみよう。
大ヒットドラマ『愛の不時着』から、韓国と北朝鮮の言葉の違いをみてみよう!韓国の標準語と北朝鮮の言葉がどのように異なるのかを、ユーモアたっぷりに紹介する。この内容を見れば、ドラマのシーンがさらに楽しめること間違いなしだ。韓国語学習者にも韓流ドラマファンにも必見の内容となっている。
なお、この内容にはネタバレが含まれるため、まだ視聴していない方はネタバレに注意してほしい。ただし、この内容を見ておくことで、『愛の不時着』をより楽しむことができるかもしれない。
李 リ? イ?
まずは、登場人物の紹介から始めたい。韓国のユン・セリと、北朝鮮の朝鮮人民軍将校リ・ジョンヒョクのラブストーリーだ。この名前に注目してみよう。 リ・ジョンヒョクの「リ」を漢字で書くと「李」となる。この「李」は、韓国語では「イ」と発音する。たとえば、李明博(イ・ミョンバク)元大統領や、独裁者 李承晩(イ・スンマン)も「イ」と発音される。
興味深いことに、韓国でユン・セリがリ・ジョンヒョクを偽名で呼ぶときは「イ・ヒョク」と呼ぶのだ。
イロプソ
他にも、日常の言葉にも違いがある。
地雷を踏んでしまったジョンヒョクが、セリに対して「イロプソ(何でもない)」と言うシーンがある。「イロプソ(일 없소)」は「大丈夫」「問題ない」という意味だが、韓国では全く使われない言葉である。映画やドラマで「イロプソ」が出てきたら、韓国の人は「この人は北朝鮮か中国の朝鮮族の人なんだ」とすぐにわかるそうだ。日本語で言う「かまへんかまへん」に似ているかもしれない。 今度、韓国人に会ったときに、「イロプソ(일 없소)」を使ってみると面白いかもしれない。
このように、朝鮮半島には北と南でさまざまな方言があり、同じ文字でも読み方が異なることがある。また、長年の分断の結果、言葉がずいぶん異なってきた。ドラマの中でも、片方が言ったことがもう片方に理解できないシーンが出てくる。
いろんな違いを見てみよう!
以下に、いくつかの言葉の違いを紹介する。
旦那・夫
南:남편(ナンピョン/男便)
北:세대주(セデジュ/世帯主)
→ 旦那さんを「世帯主」と堅苦しく呼ぶのがなんとも興味深い。また、北朝鮮では、「夫が稼ぐ」という風潮がこの言葉からも強く伝わってくる。
嘘
南:거짓말(コジンマル)
北:후라이(フライ)
→ この言葉は劇中でも何度も登場した。日本語にも意味は違えど揚げ物という意味で「フライ」という単語があるため、そのフライを想像してしまうこともあるだろう(笑)。
スマホ
南:휴대폰(ヒュデポン/携帯+フォン)
北:손전화(ソンジョヌヮ/手+電話)
→ 日本語でも「携帯」とは言わずに「スマートフォン」「スマホ」とカタカナ語を用いることが多くなったが、韓国語でも同様の傾向がある。北朝鮮では、英語の発音を極力国語化しないようにしており、「手電話」という少し古びた印象のある言葉を使っている。
双極症(第六話)
南:조울증(ジョウㇽヅン/躁うつ症)
北:기쁨슬픔증(キップㇺスルプㇺヅン/嬉しさ悲しさ症)
→ 北朝鮮の言葉の方が、症状をストレートに表現しており、韓国語や日本語よりもどういった症状なのかがわかりやすい。言葉の表現の仕方が現代の日本人や韓国人よりも素直だと感じる。
マスク
南:마스크(マスク)
北:입가리개(イㇷ゚カリゲ/口隠し)
→ これも英語を使用しないように作られた国語だが、非常に直接的で「口隠し」と聞くと、話してはいけないように感じてしまう。
いかがだっただろうか。韓国と北朝鮮の言葉の違いをドラマから見つけると面白いものだ。まるで間違い探しのようだ! 『愛の不時着』はNetflixで視聴可能だ。ぜひ楽しんでみてほしい。
画像引用: Netflix / tvN より