今回から肩関節です。自分は今の勤務先に転職してから肩関節疾患を診させてもらうようになりました。結構苦戦します…。同じような方も多いのではないでしょうか。
今回はSpeed's Testです。よく聞くテストの一つだと思います。
結果からなにが考えられるのか?
上腕二頭筋長頭腱病変及び関節唇損傷に対するテストです。上腕二頭筋長頭腱は臨床でよく痛みを発している印象です。学校の授業でも、結節間溝の触診はよく練習させられました。
検査方法
上腕二頭筋の肩関節屈曲、肘関節屈曲作用を利用したテストですね。
陽性時の所見
肩関節というよりは結節間溝に限局していることがポイントかと思います。
注意点
ポパイサインって?
ポパイサインとは、上腕二頭筋長頭腱が断裂した際に生じる力こぶのような所見を指します。このサインは、アニメキャラクターのポパイの腕に似ていることから名付けられましたそうです。
評価の精度
診断精度に関してはこちら
様々な病変や損傷などの特定に使用できそうですね。その判別はどのように行うかわかりませんが、圧痛などで再現性をみるのも一つでしょうか。
関連する文献
Speed's Testに関連した文献を探してみました。
「超音波検査は、上腕二頭筋長頭の病態の確認と除外の両方において、臨床検査よりも信頼性が高い:系統的レビューとメタアナリシス。」という論文です。abstractしか読めていませんが、上腕二頭筋損傷の判別に超音波と臨床的な検査はどちらが信頼性が高いかのレビューでした。
結果としては、Speed's Testを含んだ臨床検査より超音波検査の方が信頼性が高い結果となっていました。最近では、超音波やエコーなどはよく耳にしましが、信頼性はやはり高いのですね。リハビリでもエコーを使用する場所や、それに合わせた勉強会がよく開かれていますね。あの機会って値段どのくらいなんですかね。少し興味はあります。整形外科的テストはその場ですぐできるところが大きな利点かと思います。超音波検査にどのくらい時間を要するかわかりませんが、いくつかの整形外科的テストを組み合わせた場合の感度や特異度は意外と高いのかもしれませんね。
ではでは。