Drop Arm Test:腱板損傷の有無
今回はDrop Arm Testです。比較的よく聞く名前かと思います。翻訳すると腕を落とすようなテストと想像できそうです。どんなテストでしょうか?
結果からなにが考えられるのか?
腱板損傷やそれに伴いやすいインピンジメント症候群の識別です。肩の安定性などが必要になります!
検査方法
外転動作を他動的に行い、制動しながら降ろさせるイメージです。外転なので棘上筋の検査がメインとなりそうです。
陽性時の所見
遠心性の収縮を促しつつ、制動できているかがポイントですね。
注意点
疼痛があるとどう判断できるのかは不明ですが、腱板の損傷であれば疼痛は出てきそうです。断裂では、その動作自体に大きく影響が出そうです。
評価の精度
診断精度に関してはこちら
特異度が高いですね。確定診断として有用性が高そうです。
関連する文献
Drop Arm Testに関連した文献を探してみました。
「腱板断裂のEmpty can testとdrop arm test:肩峰下注射後の特異性の向上」という論文です。
肩峰下インピンジメントと腱板断裂を区別するのが難しいが、それらを区別することは重要です。今回は肩峰下に麻酔薬を打つことで、Empty can testとdrop arm testの腱板断裂を判断する診断精度が向上するという仮説の検討です。
結果としては、特異度は上がり、感度は変化ありませんでした。検査を組み合わせることで感度、特異度の上昇を認めたそうです。確かに、腱板の損傷なのか、インピンジメントなのかの判断は難しいですね。注射と組み合わせるという発想は、面白いなと感じました。
ではでは。
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