見出し画像

「君は誰と生きるか」を読んだ感想

「君は誰と生きるか」(2022年11月・フォレスト出版発行)
この本を書店で見つけたとき、心躍る気分になった。

著者は永松茂久さん。
2021年・2022年に著書「人は話し方が9割」(2019年・すばる社出版)で、なんとビジネス書部門ランキング1位を獲得されている。

私は、永松茂久さんの名前を、ずいぶん前から知っている。
私の中では勝手にシゲちゃんと呼んでいる。
シゲちゃんが一番最初に書いた本を、私は読んでいた。
あれは何年前だったか、調べてみた。
本のタイトルは「斎藤一人 もっと近くで笑顔が見たい」
(出版社:ゴマブックス)
発売日は2006年5月23日。
もう17年も前だった。

この本では、シゲちゃんと斎藤一人さんの出会いなどが書かれていて、面白くて、とても感動したのを覚えている。
そう、私は斎藤一人さんの大ファンだった(現在も)。
斎藤一人さんご本人の著書はもちろん、一人さんのお弟子さん達の著書も、タイトルに「斎藤一人」と入っている本は、すべて買って読んでいた。斎藤一人さん関連の本のコレクションをずらりと並べて収納していたのだが、かなりの量になってしまい収納スペースに困るようになった。私はミニマリスト志向で、モノをたくさん持つのは好きではない。だから6~7年前に思い切ってほとんどの本を処分してしまった。
そういう訳で、シゲちゃんの著書も現在手元には残っていない。それでも本の内容はとても印象に残っている。

永松茂久さんの2作目の著書「斎藤一人の道は開ける」(2010年:現代書林)と3作目「斎藤一人の人を動かす」(2011年:PHP研究所)も、もちろん読んだ。この2作品は、一人さん関係の本の中でも、特にお気に入りで、それぞれ7回以上熟読した記憶がある。シゲちゃんの文章はとても読みやすくて、共感ポイントもたくさんあって、読んでいて楽しいのだ。

永松茂久さんは、3作目の後も続けて何冊も本を出されていたが、4作目からはタイトルに「斎藤一人」の文字が入らなくなった。そのせいか私もシゲちゃんの本を読まなくなってしまった。ベストセラーの「人は話し方が9割」でさえ、私はまだ読んでいない。

2ヶ月前、書店で「君は誰と生きるか」が平積みされていて、著者・永松茂久とあるのを見つけた。やはり本のタイトルに「斎藤一人」の文字はないのだが、何だか気になった。ちょっとだけ内容を確認するつもりで立ち読みしてみた。ページをめくると、本の中の「師匠」の文字が、目に飛び込んできた。主にこの「師匠」との対話形式になっている。
すぐにピンときた。「師匠」とは「斎藤一人さん」のことだ。
(あとがきにも師匠=斎藤一人さんと書かれていた)
シゲちゃんの本の中に、斎藤一人さんが出てきたのが嬉しかった。

迷わずその場で「君は誰と生きるか」を購入。
そして家に帰って一気に読んだ。とても良かった。良かったという一言で表すのは簡単すぎるが、いろんな意味で良かったのだ。

まず、今まで知らなかった、斎藤一人さんの新しいお言葉をたくさん知ることができた。
「誰かに会いたくなったら本を読めばいい、本との出会いが人との出会い以上に大きな喜びを連れてきてくれることだってある」
「どんな人と生きるかって、つまりは、どんな本と生きるか」
「本当に大切な人の存在に気づかず、外にばかり出会いを求めてしまう」
「一番大きな問題は、いい出会いがないことじゃなくて、自分にとって大切な人が誰なのかが見えていないこと」
「笑顔でいること。相手の話に興味を持って耳を傾けて聞くこと。思いやりを持って相手に温かい声をかけること」
一人さんの言葉は、やっぱりワクワクする、心に染み入る、感動する。

そして、一人師匠から話を聞いたときの、永松さんの反応、17年前の感覚が共感できて、やっぱり面白い、親近感が湧く。私はこのように上手く表現できないのだが、一人さんから教わったときの、「目からウロコ」的な、素直な気持ちというか、このシゲちゃんの表現力はスゴいと思う。
斎藤一人さんの教えを受けて、ビックリした、感動した、人生が変わった、という事にとても共感できる。

それにしても、この本を読んで深く考えさせられた。
私にとって大切な人は誰なのか?
これから先の人生、誰と生きるのか?
その答えは…
ハッキリと確信できる答えはない。
本の内容からすると、私がすでに出会っている身近な人を大切にした方がいいのだとは思う。
そうなると家族、友人、仕事仲間か。

家族は、母親と夫、子供二人。
母親とは一緒に暮らしているが、仲良くはなくて会話もほとんどしない…
夫とは、仲が悪いというわけではないが、仲が良いというわけでもない気がする。「夫への不満が蓄積し熟年離婚を考える妻」の気持ちは少し分かるし、自分もいつかそうなるかもしれない、と考えることはある。
子供2人はかわいいが、すでに1人は家を出て独立している。
この先、今の家族と一緒に暮らし続けるのか分からないが、今一緒にいる家族に対して、感謝を忘れず、もっと大切にしよう、と心を改める。

そして友人。
以前noteにも書いたが、私には友人がいない。
いや、いないと思っていた。
つい最近、私にとって唯一の友人、Aさんに3年以上ぶりに再会した。
Aさんとは、昔の職場で出会い、私がその職場を辞めてからも、10年以上交友が続いていた。でも3年前くらい(コロナ前)に会って以降は、年賀状のやり取りしかない。だんだん連絡しづらくなり、自分から気軽に連絡をとることが出来なくなった。3年以上も会っていないので、もしかしたらAさんとは2度と会うことがないかもしれない…と思うようになった。
この「君は誰と生きるか」を読んで、「自分にとって大切な人は誰か?」と考えたときに、Aさんの顔が思い浮かんだ。このままAさんにずっと会わなかったら、死ぬときに後悔するかもしれないと思って、勇気を出してLineで連絡をとってみた。するとAさんからすぐ返事がきて、1週間後に会う約束をした。居酒屋で3年ぶりの会話に花が咲いて、とても楽しかった。Aさんも再会を喜んでいるのが感じられ、勇気を出して連絡をとって良かったと思う。
きっとこの本のおかげだ。シゲちゃんに感謝。

そして仕事仲間。
私は、仕事仲間を大切にしているだろうか?
私は、長年の経験から、職場の人とは深く関わらない方がいいと考えて、一定の距離をとって接するようにしている。例えば、ランチ。職場の人とは一緒に行かずに、昼休憩は1人で過ごす。アフターファイブや休日も、職場の人と会って遊ぶようなことはしない(誘われることもない)。たまたま職場に気の合う人がいないだけなのかもしれないが…
こんな私だが、仕事仲間を大切にしているだろうか?
よく考えてみると、仕事仲間を大切にすることと、職場の人とプライベートで仲良くなることとは、違うことではないだろうか。
仕事の仲間を大切にする。例えば、忙しい人がいたら手伝ったり、困っている人がいたら助けたりすることだろう。笑顔を忘れずに、思いやりを持って相手と接する、これだけでも良いのだ。仕事の合間の雑談を楽しんだりすることも出来る。仕事仲間が働きやすくなるよう、楽しく働けるよう、私に出来ることはやっていこう、と改めて決心する。

この本と出会えて良かった。
シゲちゃんと久しぶりに再会した気分だ(お会いしたことはない)。
シゲちゃんとの(本での)出会いも、私の人生にとって大切な出会いの一つつなのではと考える。もちろんシゲちゃんは私のことなど知らないが。
ベストセラー「人は話し方が9割」も読んでみようかな。

これからも、本との出会い、大切にしよう。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?