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「社会人」をしながら「劇団運営」してみてるけど-2:組織形成編-旗揚げ時
不定期更新ですいません。
夏目です。
さて前回は学生の時と社会人の時の演劇を作る際の環境的ギャップについて書きましたね。
是非ご覧頂ければと思います。
今回からセクション毎に分けて、失敗から今やっていることまで書いていこうと思います。
まず書いていくのは劇団運営における、「組織」について。
初回は旗揚げ公演時の実体験を交えて書いていこうと思う。
前回の復習として、旗揚げ直後のメンバーはこちら。
・共同主催 兼 役者 兼 経理 男性:声優養成所同期(フリーター・元社会人)
・役者 男性:声優養成所同期(当時声優事務所の準所属)
・役者 女性:声優養成所同期(フリーター)
・役者 男性:大学演劇部同期(フリーター)
・役者 男性:大学の同期紹介の役者(フリーター)
・役者 女性:大学演劇部後輩(大学生)
・主催 兼 演出 兼 脚本 兼 舞台監督 兼 音響 兼 制作:私(社会人)
わたし、「兼」多くね?
前回は
いやマジで「当方、演出家、全パート募集」と良く聞くネット掲示板状態にはならずに済んだのは本当に良かったと思ってる。
と書いたが、まあ冷静に見ると兼務してるものが多い。
原因としては、自分が社会人劇団や主催としてプロの役者との関わり合い方が分からず、スタッフ的なコミットメントをしてもらうのが難しいと思ってしまったことである。
更には心理的要因として「私なんて学生あがりの素人に出てもらうなんて、申し訳ない」という役者への行き過ぎた敬意がこの状態を起こした。
今思えば、舞台に乗る機会をこちらが創出しているんだから対等な関係なんだけど。。。
まあ、案の定台本は直前となり演出も突貫作業の部分が多数、制作としてのPRも上手くいかず、お金も赤字と散々たる結果だった。
役者同士の恋愛感情はトラブルの元
旗揚げ当初の組織形成で大変だったのは自分起因のトラブルだけでない。
それは役者通しのコミュニケーションだ。いかにスタッフや制作が上手くことを進行していても、役者通しの関係値で全てが上手くいかないことなんてザラである。
事ほど左様に弊劇団にも最初の旗揚げ公演でそれが訪れたわけだ。
まあ簡単に言えば、良くある恋愛事だ。役者というのは芝居の稽古を積めば積むほど、一体感が増してくる。そして一体感が増せば増すほど、「恋愛感情」が生まれてくる。
それが良い悪い感情かは別として。
まあ、そりゃあ、稽古で何度も抱きついたり、手を繋いだり、目を合わせて喋ってればそうなるわ。プロならある程度は自制できるだろうが、あくまでもフリーの役者。
それが自制できてれば売れてる。少なくとも事務所には入っているだろう。
それでは恋愛感情という部分で、実際に我々に起こってしまった問題は何かと言うと。。。
共同で主催したおじさんの脱退だ。
稽古を始めて1ヶ月ぐらいだったと思う。ある女優と俳優が近すぎると言う部分に引っかかってしまったのだ。
あまり具体的な事は言えないが、該当の2人ともあまりそういったアプローチをしてはいけないバックボーンがある。
そういった中で間も無く40歳になるおじさんは、そのうち一人を劇団に誘ったという部分もあり責任と感じていた。
そうなると芝居に集中できないし、この空間にいることが苦痛になってしまったそうだ。
まあ、個人的には健全であっても、当たり前だが不健全であっても役者同士の恋愛は本番期間が終わってからやってくれと切に思う。
ただ、いま思うと演出家としてもっと振る舞えていたら、役者の管理が出来ていたら、そんな事は起きなかったとは考える。
だが、当時24歳の芝居の経験はもちろん、人生の経験も足りない、学生あがりの演出家にはどうしようも出来なかった。
無力この上ない。。。
こうして、私は経理という兼務が増えた。更には社会人経験がある人間を失ったことで人間として頼る人を失った私は、何もかも中途半端な状態で本番を迎えることになった。
正直、台本や作品としては見れるぐらいの内容ではあったと思う。その時できる精一杯を出すことは出来たが、自分を納得させるものではなかった。
それに演劇を作る過程において、計画から稽古、本番まで全てにおいて甘々すぎるプランニングだったなと猛省する。
さて、そんなこんなで1500字を過ぎてしまった。本日はこの辺りで終わりにしようと思う。
ご覧になった皆さん、推敲も何もしていませんが今後ともご容赦いただければ幸いです。
散文:夏目優
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