【散文詩】右手の習慣

右腕の不死鳥を指先でなぞる

言葉にしたことのない理由

嚙みちぎられた指先を吐き出して

バスルームが碧で充たされる

黒目で埋まったきみの瞳に

宿る理性に破滅が奔る

好きとか嫌いが撹拌されて

只々繰り返すだけの午前三時のルーティン