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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿229


第228回から続く


今回の声明は前回とほぼ同内容


ブルームバーグ記事の引用です。

・「FRBが今週に加えもう1回利上げする確率50%-債券トレーダー」

・「FOMC、22年ぶり高水準に金利引き上げ―追加利上げの可能性残す」

この記事からの引用~”声明では、「委員会は追加情報とその金融政策への含意を引き続き見極めていく」と記述。「インフレ率を時間とともに2%に戻すために適切となり得る追加的な政策引き締めの程度を決定する上で、委員会は金融政策の累積的な引き締めや、金融政策が経済活動とインフレに与える影響の遅効性、経済や金融の情勢を考慮する」と記された。今回の声明は前回とほぼ同内容だった。

次回9月の会合で政策金利を据え置くのか、それとも追加利上げに動くのかは、データが正当化し得るとパウエル議長は説明。FOMCは1会合置きの利上げに傾斜しているのかどうかも含め、将来の政策行動について何も決定していないと発言。「会合ごとに判断していく」と述べた。”

FOMC終了後、24時間、48時間を大切な時間


過去の寄稿で述べましたが、FOMC終了後、24時間、48時間を大切な時間としています。


FOMCが終わると下落に転じるという傾向


今年に関しましてはこれまでFOMCのたびに、その前にマーケットが上昇、その後FOMCが終わると下落に転じるという傾向は毎回ありました。これは、これまでの傾向です。今回は、これから見ないといけません(笑)。

直近の寄稿をどうぞご覧になってみてください。流動性、企業業績について触れ、いかにPEの拡大ゲームでここまで来ているかについて触れています。

また、リセッションがあ~とか大騒ぎしても、そのリセッションが来る前に、2022年1月の過去最高値4796を取りに行ったらどうするんですか?とも述べてきました。


年内の利上げ余地をオプション


直近の寄稿で述べてきた通り、金融状況が緩和していることから、リセッションが今すぐそこ、目の前にあるということではないにせよ、僕はハードランディングのシナリオを採用者です。2023年の第4四半期ないし2024年の第1四半期におけるリセッションはあり得ると想定しています。ゴールドマンサックスのチーフエコノミスト、ヤン・ハッチウス氏の2024年のGDP予想を見る限り、氏は2024年を通してリセッションはないという見方をなさっているようですね。リセッションというものは、過去、FRBが引き締めしすぎることによって、起こったケースが往々にしてあるわけですから。上記のブルームバーグ記事にある通り、年内の利上げ余地をオプションとして残している事。そして、昨日もツィートを再度させていただき、強調させていただきましたが、パウエル議長はじめFRBが一般的に注視している数字といわれるPCE(米個人消費支出)、そのコアPCEが4.8%であること。このことが示唆する最も大きなことは、「金利、より高い、を、より長く」ということを裏付ける、今の時点でのこの数字だと僕は考えております。

逆イールドの深さ


過去の米国のリセッションを見る限り、逆イールドの深さによって、リセッションの深刻具合を図ることはできません。2008年のように、逆イールドが浅くても、深刻なリセッションが来たケースがありますから、一概には言えません。

あまのじゃく


今日僕がここでリセッションについて取り上げているのは、僕は、アウトライヤー(外れ値)という名前で、あまのじゃくなところがあるからでしょうかね(笑)。

FRBのスタッフは、もはや、リセッションという予測をしていない”との報道を先ほど目にしましたが、”あれっ、ホント?インフレも当初、束の間、一過性、とおっしゃっていましたよね~、いよいよ、先でリセッション来るんですか”と思いながら(笑)。いや、これだけ金利を引き上げてきているわけですから。

Fed's Recession Gauge(FRBのリセッション指数)


まあ、僕の推測、思い込み、観測は、脇に置きまして(笑)。
まじめなお話で。
おなじみ深いとも思いますが、Fed's Recession Gauge(FRBのリセッション指数)というのがありまして。

ソースは、NY連銀とブルームバーグなのですが。それを見ておりますと、何人かのアメリカの専門家の方もご指摘されておられましたが、現在この数字、直近の40年で最も高い数字、67.31となっております。今、この数字、突出して高いんですよね。
ちなみに、この数字、2000年から2004年のところでは40後半、金融危機の時を含む2005年から2009年の期間で見た時でも40ちょっと越え前半という感じです。それが、現在、67.31ですからね。

ニュースとして大きく取り上げられておりましたが。
ブルームバーグ記事の引用
・「深刻な景気後退と「100bpの利下げ」は不可避―ダブルラインが警告

ダブルライン・キャピタルのジェフリー・シャーマン副最高投資責任者(CIO)、当然このFed's Recession Gauge(FRBのリセッション指数)をご覧になっていらっしゃいますね。

ソフトランディング、AIブームに端を発したPEの拡大ゲーム、利下げ、バブリーな側面といった、ロージー(バラ色の)シナリオをずっとマーケットは織り込んできました。

FRBがウィークリーに出している金融状況の数字、7月21日時点でマイナス0.39243、金融状況は引き続き緩和していますね。これを見る限り、少なくとも、リセッションが今すぐそこにあるというようなことではないでしょう。この数字が、マイナスの数字ではなくて、プラスの数字で推移するようになった時に金融状況が引き締まり始めたとみる数字です。

リセッションということはもちろん頭に入れていますが、いったんリセッションが視野に入ることになりますと、それがいつ始まり、いつ終わるのか、どのくらい深いのか、ということについて、予測不可というような感じになりますからね。ややこしいです。過去の事例から、マーケットの底というのは、そのリセッションの”最中”にありますが、リセッションに入った中でのあれこれ予測というのは極めて難しいですから、それに入る前、そこを織り込みに行く時の渡りをつけておきたいという心理は働くと思います。この寄稿で、何度か繰り返し述べましたが、過去10回の米リセッションのうち、8回、平均で見ると約2割マーケットは下落しましたから。

こちらは、7月26日にMarkets & Mayhemさんがシェアしてくださった直近のフェドのネットの流動性(グレー)とS&P500(紫)のチャートです。

これまで述べてきた通り、乖離しすぎているように僕には見えます。
この修正を含めて、これまでの寄稿で、何度も述べてきました通り、8月という月、その「時」に注目しています。なぜ、そう注目しているのかにつきましては、どうぞ、直近の寄稿をご覧になっていただけましたら幸甚です。




第230回へ続く




最後に …
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第138回~

第1回~第137回

私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
OUTLIERは素敵な商品です
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アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。

『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。


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