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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿205

第204回から続く


FRBと米財務省の連携


ブルームバーグ記事からの引用です。

・「パウエルFRB議長、金利上昇が必要との認識示す―インフレ抑制」

この記事からの引用~”パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、米経済成長を長期の潜在成長率を下回るペースに減速させ、物価圧力を抑制するために、政策当局者らは金利が上昇する必要があるとみていると述べた。”

”「われわれは、入手するデータとそれらが経済活動とインフレの見通しに対して持つ意味合いの全体像、さらにリスクのバランスに基づき、今後も会合ごとに判断を行っていく」と述べた。”

”米連邦公開市場委員会(FOMC)は先週13、14両日の会合で政策金利を据え置いた。フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジは5-5.25%。ただFOMC参加者の予測中央値では、政策金利は年末までに5.6%に上昇すると見込まれており、0.25ポイントの利上げがあと2回行われることが示唆されている。”

このブルームバーグ記事全般を目にしながら、感じますのは、6月に金利の引き上げを一時停止した事(こう一般的に表現されています)は、米財務省がこの6月にはじめたTGAの再構築を、如何に少しでもサポートするかという姿勢が、アリアリと見てとれますよね、FRBと米財務省の連携


6月30日までと6月30日以降


これまでの寄稿で述べて来た通り、TGAの再構築の具合をよく観察する事、6月30日までと6月30日以降、僕はこう思っております。QT効果の具合であり、実際に差し引きネットでタイトな状況がどう生まれて行くのかというところです。そこに、このブルームバーグ記事~S&P500種の上昇ヘッジすべき時―ゴールドマンが5つの理由~この記事からの引用~「当社は株式に対する上向きエクスポージャーを維持しつつ、オプション市場を活用して景気後退シナリオにおける23%下落の可能性に対してヘッジしたいと考えている」
やはり、リセッション(景気後退)ということが意識されますと、株式市場は約2割下落というのが過去のアメリカのリセッション時から考えられますので。

現在は、まず、S&P500のフェアバリュー4100というところを頭にしっかり入れています。このレベルから、今、どのくらいS&P500は、上で推移しているのかという意識ですね。

ブルームバーグ記事

・「S&P500種の上昇ヘッジすべき時―ゴールドマンから5つの理由」

そして、もうひとつ、ブルームバーグ記事からの引用です。

・フェデックス、通期利益見通しが市場予想下回る―需要減退が逆風」

この記事からの引用~荷物需要が減少している。


フェデックスは、アメリカ経済を表すひとつの大切な中心指標


アメリカの専門家のご指摘を読んでいて思い出しましたが、ある程度のお年を召された、アメリカ株に実際に携わってこられたウオール街出身者の方であれば皆さんご記憶にあると思いますが、そう言えば、グリーンスパン議長の時代にグリーンスパン議長が、アメリカ経済を見る時に、このフェデックスは、アメリカ経済を表すひとつの大切な中心指標と位置づけされておられましたね。専門家の方のご指摘通りだと思いました。

TGAの再構築が始まっている。S&P500のフェアバリュー4100くらい。ソフトランディングのシナリオを採用していると言ってもよろしいでしょう、リセッション確率を25%に置いているチーフ・エコノミスト、ヤン・ハッチウス氏のゴールドマンのこのような見方。そして、下記のフェッデクスが示した通期利益見通し。

このブルームバーグ記事からの引用~”2024年5月期の御調整後1株利益は16.50-18.50ドルの見通し。中間点は17.50ドルだが、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均は18.31ドルだった。”

このようなところが、昨今の観察ポイントです。

それと、この寄稿で、パウエル議長のフェド・プット切りの事などについて再三再四述べてきましたけれども、現在、パウエル議長は、いろいろなところと折り合いをつけながら、グリーンスパン議長およびバーナンキ議長の時代に育まれてきた考え方、QE(量的緩和)とZIRP(ゼロ金利政策)、これらを終わらせる事の闘いというか、取り組みというか、そういう事で、取り組んでおられますよね。これが成功するか、功を奏すかどうかはまた、別の話ですが。もちろん、どなたが議長であっても様々な障壁はありますので。

僕個人の場合は、もともとハードランディングのシナリオで来ておりますし、また、パウエル議長がおっしゃっておられました通り、”We're watching Commercial Real Estate very, very closely."私達は、商業用不動産を非常に注視している。

これまでの過去の寄稿のいろいろな箇所で述べてきました事に基づいて、TGAの再構築の具合、リセッションなどを意識しながら、上記を観察しています。

月末のウィンドウドレッシング


そして、僕の目線は、今から6月30日までの間TGA(米財務省一般勘定)の推移やQTの具合をよく観察するというところにあります。これはですね。政府系の企業、米住宅金融政府公社であるところのファニーメイ(連邦抵当金庫)やフレディーマック(連邦住宅金融抵当公庫)のお金が一時的にリバースレポのファシリティに滞留して、6月25日におそらくリバースレポのファシリティから離れることになるだろうという事もあります。とにかく、アメリカのどんな専門家であろうが、ただ単に、TGAの再構築によって流動性が吸い上げられることのみを強調、流動性吸い上げ一辺倒で押し通すコメントとは組しません。これまでに述べてきております通り、よく見る必要があるのです、とにかく月末30日までは。この間、様々な資金フローが見られるでしょうから。月末のウィンドウドレッシングなどもあるでしょうしね。




第206回へ続く




最後に …
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アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
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