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床材はどう暮らしたいかで決めるのだ。

年の瀬も迫ってきて、気忙しい日々ですね。

あと少しで年末年始のお休み、ゆっくり心身を休めたいものですね。

冬でも床にゴロっと転がれる全館空調の住まいは、やっぱり最高です。

床下エアコン万歳。


さて今日は、そんな「床」について。

見学会などで、はじめての来場者さんによく聞かれる質問の一つが、

「この床がオースタムさんの標準仕様なんですか?」

そうですよね。いろんな建築会社さんを見学されていると、床の仕様が決まっているケースが多いかもしれません。

でも、実は床材ってとっても大事。

なにせ、住まい手が家の中に居て、常に家に触れている場所は「床」だけです。

「床」に触れずに生活することは不可能と言い換えてもいいでしょう。

特に高断熱住宅の場合、床面の温度が高いので、スリッパなどを履く事が少ないので、より顕著です。

だからこそ、「床材」は、「どう暮らしたいか?」で選ぶ必要があるので、そこから導き出す必要があります。


例えば、本物の木を使った所謂「無垢材」と呼ばれる床材でも、「針葉樹」なのか「広葉樹」なのかで性質が大きく変わります。

針葉樹の代表例と言えば、

パイン、スギ、ヒノキなど。

これら針葉樹の特徴は、軽く、柔らかいこと。

木の中にある水が通るための管(道管、仮道管)の割合が非常に多いため、加工後中空の層が多いんですね。

だから軽くて、柔らかく、加工がしやすいため、構造材から造作まで幅広く使用されます。

柔らかいため足触りもよく、ながく立っていても疲れにくかったり、温かさを感じやすかったりと利点がある反面、傷が付きやすいというデメリットもあります。


これが、オーク、チーク、クリなどに代表される広葉樹になると、特徴が反転します。

木の中の前述の管が少なく、密度が高いため、重く、硬い。

楽器や家具などに使われいますよね。

傷が付きにくいという利点がある反面、表面が固く滑らかなので、家事仕事でながく立っていると比較的疲れやすいかもです。

広葉樹は成長が遅く、供給に時間がかかることも、価格が高い理由の一つかもしれません。


この2種類だけ比較しても、大きく特徴が違います。

例えば、まだ幼稚園児のお子さんがいるご家庭でも、

「子供が床で遊ぶことが多いから、肌触りがよく、温かみのある床材がいい。」となれば、針葉樹だし、

「子供が床で遊ぶことが多いから、傷になりにくいように、硬めの床材がいい。」となれば、広葉樹。

同じお子さんがいる家庭でも、価値観によって全く逆の結論になります。


ご年配の住まいでも同様で、

「歩きやすいように柔らかい床材」と考える方もいれば、「その後の車椅子を想定した床材」を優先することもあります。


わんちゃんと暮らすご家族だと、「ワンちゃんが駆け回れて、より傷や粗相の心配が少ない、タイルをリビングに。」とか、

「ゴロゴロしたいから、リビングを敢えて畳に。」なんてケースも。

もちろん、木目や色味の好みから選ぶのも一つだけど、更に特徴を知っておくと、もっと床材選びが楽しくなりますよね。


ちなみに最近は、プリント技術が超進歩していて、生活のいろんな場所で「りある木目っぽい」ものがたくさんあります。

その多くがとってもキレイな木目。

そんな木目に目が慣れ過ぎてしまった若い方は、キレイな木目を見ると嘘っぽく感じてしまう事があるようです。

だから、敢えてラフな木目のものや、節ありのものご提案する機会が増えています。

また、産地によっては針葉樹の中でも比較的硬い樹種や自然塗料による塗装で雰囲気の幅を広げたモノなどもあるので、「どんな暮らし方?」以外にも、どんな家具を置くのか、どんな照明で空間を飾りたいか、などでも提案の幅が広がるので、建築会社の担当さんに相談してみてはいかがでしょうか。


ちなみに、2月10日のオーナーズハウス見学会のお宅の床材は、アカシア。

広葉樹で比較的硬めで、最大の特徴は、心材の赤と辺材の白のコントラスト。

一本の木の中で大きく色味が変わるため、床に存在感を持たせらる樹種。


気になる方は、リンクからご確認ください。

築2年のオーナー様に学ぶ、見学会 in 宇都宮(事前予約制)



このブログが今年のラストとなります。

来年も引き続き、ふにゃふにゃと書き続けていきますので、お読みいただけますと幸いです。

来年も皆様にとって良い年になりますよう、心からお祈り申し上げます。



hiroyuki


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