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whotender
母親のうれし泣き、悲し泣き、
僕が彼女と出会ったのは、3年前の春。
僕は春という季節が好きだ。
春は出会いと別れの季節。
あの時は、僕は念願で入学できた高校の卒業式だった。
彼女は参列する僕を早くも涙ながらに見ていた。
彼女と会ったのは、僕が生まれてすぐの時。
病院のベッドのガラスから、彼女とその隣の男は笑顔で僕を眺めていた。
彼女は僕の母親。
制服姿で体育館に歩き入って来た僕を涙ながらに僕を見つめているのは、そう僕の母親。
反抗期はあった。
中学生の時に、朝いつまでも眠っている僕の布団を窓の外にぶん投げられたのにかちんと来た。
僕は壁を思い切り、殴った。
壁はメリメリと音を立てて、凹んだ。
母親はもっと凹んだだろう。
そんな事もあった、それも高校に入ってすぐの事だった。
今ではちょっと恥ずかしく、今ではちょっと黒歴史。
母はいつも強かった。
そんな母が泣いている。
あの時とは違ううれし涙だった。
僕もその時、うれし涙。
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