すべては自分が決めたこと
私は割と浮き沈みがない人間ですが、それでも年に数回ぐらいはメンタルが弱っているなと感じることがあります。ちょうど先週、そういった期間がありました。今は割と回復しています。
今回は、メンタルがダウンした状態から浮上するために、私が実践していることについて書いてみます。
メンタルダウンはなぜ起きるのか
人は生きていくうえで、誰しも何かしらのストレスを受けています。この生活上の恒常的ストレスに、ライフイベント上の突発的ストレスが重なって、ストレス耐性の閾値を越えてしまったときに、体や心の不調という変化が現れます。
個人レベルのストレスマネジメントとして、まずは恒常的ストレスをできるだけ少なくするという方法が考えられます。日常で抱えているストレスが少ないほうが、突発的ストレスを許容しやすくなります。
次に、ストレスに対する閾値をあげるという方法が考えられますが、おそらく閾値はそのときの状況によって変化します。これはあくまで仮説ですが、気を張って交感神経優位の状態にあるときは閾値が上昇し、気が緩むと下降するというように、閾値は絶対値がなく揺らぐものだと思います。
先月は仕事の予定が詰まっていて、交感神経優位の状態が続いていました。それが一段落して気が緩んだところに、急激な気温の低下という突発的ストレスが重なり、ストレス耐性の閾値を越えてしまったのではないかと推測しています。あるいは、そもそも恒常的ストレスが高い状態が続いていたけれど、気を張ることでバランスを保っていたのかもしれません。
コントロールできる範囲でストレスを軽減する
原因はさておき、メンタルが弱っていることを自覚することができました。その状態から、どのように浮上すればよいのでしょうか?
まずは、ストレスに対する閾値を安定させるために、瞑想で自律神経のバランスを整えます。腹式呼吸は普段から実践していますが、メンタルが弱っているときには、いつも以上に丁寧なメンテナンスを心掛けます。
次に、恒常的ストレスを軽減する方法を考えます。以前も書いたように、あらゆる外的な刺激がストレスの原因になるので、まずは外的な刺激が極力少なくなるような環境に身を移します。極端なことを言うと、誰にも会わず何もしない状態を目指します。
とはいえ、仕事をしていくうえで、誰にも会わず何もしない状態をキープするのは至難の業です。なので、なるべく他者との接触を減らして、ストレスを最小限に留めるように努めます。他者との接触には、対面のコミュニケーションだけでなく、メールやチャットも含みます。
ここでは、あくまで自分がコントロールできる範囲で対処するという点がポイントです。どうにもならないことをどうにかしようとすると、かえってメンタルを消耗してしまうので注意しましょう。
自分の行動に変化を取り入れる
恒常的ストレスが軽減できたら、次は突発的ストレスへ対処していきます。
突発的ストレスとは、端的にいうと状況の変化です。少し抽象的な話になりますが、状況が変化したことによって自分との間にズレが生じたため、歯車が嚙み合わなくなって不調を来しているという風に捉えます。
メンタルが弱っているときは、いつもとまったく同じように行動しているにも関わらず、なぜか物事がうまくいかないと感じることがあります。そんなときは、自分のほうをずらして状況との噛み合わせを矯正していきます。
具体的には、自分がコントロールできる行動のなかに、変化を取り入れていきます。例えば、下記のようなものです。
いつもと違うルートで通勤する
行ったことがない場所へ行く
普段食べないものを食べる
普段聴かない音楽を聴く
あえていつもと違う行動を取ることで、自分をずらして状況と嚙み合う行動を探っていきます。状況が変化したのであれば、自分もまた変化しないことには辻褄が合わないといった理屈です。ポジティブな感触を得ることができるまで、色々な視点で行動をずらしていきます。
ただの気分転換と捉えられなくもありませんが、私はこの方法に気分転換以上の効果があると感じています。
すべて自分が選択した結果
メンタルが弱った状態から回復する力(レジリエンス)を構成する個人内要因として、次の3因子が挙げられます。
これらの心理的特性を高い尺度で持ち合わせているほど、精神的回復力が強いと考えられています。「感情調整」「新奇性追求」については、メンタルが弱ったときだけでなく、日頃から瞑想や行動変化を取り入れることで育むことができそうです。
では、「肯定的な未来志向」についてはどうでしょうか?
昨今は感染症の流行、ウクライナ情勢の悪化、世界の景気後退など、悲観的な出来事が次々と起こり、なかなか明るい未来をイメージしづらいかもしれません。ですが、世界にどれだけ沢山の不安要素があったとしても、あくまで未来を志向するのは自分です。
明るい未来と暗い未来、どちらも自分が選択した結果であるとしたら、どうせなら明るい未来を目指していきたいものです。
では。
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