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長男の少年野球最後の試合。親が得られるもの

長男、少年野球(クラブチーム)最後の試合をふと思い出す。

得点は5対5、最終回の守備。
長男のポジションはショート。
2アウト、ランナー3塁。
ヒットを打たれたらサヨナラ負け。
守り切ったら延長戦。

相手バッターが打った打球は長男が守るショート方向へのライナーの当たり

全身を伸ばし、ちぎれそうなくらい腕を振り上げ
おもいっきりジャンプしてグローブを伸ばす

ボールはグローブの上30cmを通過してレフト前へ落ちる

その瞬間、負けが決まる

長男はその場でグランドに泣き崩れる


練習中、誰よりも声を出していた長男。
試合中、誰よりも走っていた長男。
最後まで諦めず、大声でチームを盛り上げていた長男。

負けた瞬間、誰よりも泣いていた長男。

ゲームセット、整列して挨拶
「ありがとうございましたー!」
泣きながら誰よりも大きな声で挨拶していた。

最後の監督の言葉、
「お前たちは決して強いチームとは言えない
最初の頃はコールド負けばっかりで試合にならなかった
その状況から、よくここまで成長した。
勝たせてやれなかったのは監督のオレの責任だ。
お前たちはここまで成長した自分に誇りを持て。
お前たちと野球ができて最高に幸せだった。
最後に、野球をやらせてくれた父ちゃん母ちゃんに
今までで一番の感謝の気持ちを込めて挨拶だ」

整列!
「ありがとうございました!!」
父兄たちの前に整列して
深々と頭を下げる選手たちと監督とコーチ。

長男が少年野球をやってきた4年間を振り返り
父は涙腺崩壊です。
子供にクラブチームで野球をやらせるというのは
毎週土日は野球となり
共働きの親にとっては、相当労力がかかる。

小学2年生からクラブチームに入団。
別に野球が好きだった訳でもないが、友達が入るからおれもやる
くらいの軽い気持ちで始めた野球。
ルールも知らない、グローブも持っていない。
父も野球経験者ではないので、なぜ野球?とも思っていた。

始めの頃は、もちろん下手くそで
練習中もグズグズ泣いて、
グローブを投げつけたり、帽子を投げつけたり
暴言吐いたり、不貞腐れたり、
もう野球なんて辞める、と何度言ったことか。
監督にもチームにも迷惑ばかりかけていたと思う

「嫌なら辞めていいぞ」
と言っても、なんだかんだで辞めなかった。

長男は、野球が大好きになっていた。

子供の真剣で本気の姿。
負けて悔しくて泣いている姿。
「父ちゃんありがとう」の一言。
今までの全ての労力を忘れさせてくれる。
最高の親孝行してもらったと思える瞬間でした。

6年生最後の試合の後、
「俺ぜってぇ野球辞めないから。中学でも野球やる」

長男は本当に野球が好きなんだなと

長男(中2)は今では地元の中学生クラブチームで
どっぷり野球ざんまい。
協力する親の労力は大変ですが、
長男の“本気度”に動かされてしまいます。

何かに本気で打ち込めるものがあることが
羨ましくもあり、誇らしくもある。

本気の人間は、人の心を動かすことができる
ということを子供たちから学ばせてもらってます。

整列!
「長男よ、ありがとうございました!!」






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