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【保存版】依存性のあるものランキング! 色・味・効果・リスクの圧倒的まとめ!

2億7500万人が薬物を使用する、大薬物時代の到来

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芸能人の薬物依存に関する逮捕ニュースや、大麻合法化のニュースなど、私たちの周りには薬物の存在が確かに身近に存在しています。

世界でも大きな問題となっており、WHOの2016年の報告によると、2億7500万人のヒトが薬物の使用経験があるといわれています。これらの薬物を使うことは、身体依存・精神依存・社会的関係の破壊などのリスクに繋がることがよく知られています。学校や行政で「ダメ、ゼッタイ」というフレーズを聞いたことがある人はとても多いのでは?

しかし、

・どんな種類の薬物があるのか?
・それはどんな見た目をしているのか?
・どれだけ危険なものなのか?

という情報はほとんど出回ることがありません。これらの情報を知らなければ、適切に薬物から身を守ることができません。

したがって、今回は依存性のあるもののワーストランキングを作成しました。

このランキングは2007年にLANCET誌に掲載され、1200以上も引用されている有名論文”Development of a rational scale to assess the harm of drugs of potential misuse”と、ドラッグ関連の死亡者が多いイギリス・大麻が合法なオランダにおけるドラッグ規制の意思決定に使われる2つの論文をもとにしたものです。これらの論文は、現段階で包括的にドラッグ及び趣向品の危険度を判断する良い指標になります。

それではさっそく見ていきましょう!


依存性のある危険なものランキング

第1位:ヘロイン

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ドイツでバイエル社により開発されたヘロインは、モルヒネと異なり依存性が全くない万能薬と言われて販売されました。しかし実際の依存性はモルヒネどころではありません。現在出回っているドラッグ・趣向品の中でも最大級の身体依存・精神依存を引き起こし、家庭や社会生活に最もダメージを与える薬物とされています。

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Drugs Most Frequently Involved in Drug Overdose Deaths:
United States, 2010–2014
より引用

アメリカにおいては、2011年以降のオーバードーズによる死亡者数が圧倒的トップになっているのがヘロインです。まさに最強最悪のドラッグと言えるでしょう。

■性状
白~茶色がかっており、ブドウのにおい~無臭で、苦みがあるといわれています。煙の吸引・注射・鼻から吸うなどあらゆる方法で使用されます。


■効果
幸福感・リラックス感・陶酔感・眠気を伴うダウナー系の効果を示します。しばしば吐き気とめまいを併発します。アルコールや精神安定剤と併用することで効果が増強し、死を招きます。
■リスク
有効量~致死量までの領域がとても狭いので、すぐに致死量になってしまう特徴を持ちます。
血中濃度の上昇しやすい注射による摂取は死と隣り合わせのリスクとなります。その危険性の高さから、各国最高クラスの規制レベルでヘロインを規制しています。まさに、最凶最悪のドラッグです。どの薬物も使用してはいけませんが、これだけはどんな状況でもやってはいけません。


第2位:コカイン

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コカインは粉末状の白い粉です。洋モノの映画でストローを使って鼻から粉を吸っていたら、だいたいこれです。粉状以外にも、クラックと呼ばれる小さな石ころ状の結晶となっているものもあります。クラックコカインは粉よりも非常に危険性が高くなることで知られています。

■性状
粉末は白く、苦みとケミカルっぽい味やにおいがします。クラックコカインはプラスチックやゴムが焦げたようなにおいがするのが特徴です。ほとんどの場合、鼻から吸って使用されます。使用した後にわざわざ鼻を食塩水で洗い流す人もいます。ジャンキーは注射で使用する場合もありますが、これは鼻から吸うよりもはるかに危険です。
■効果
幸福感・エキサイティング・ギンギンに覚醒する・自信がでるなど、アッパー系の効果を示します。心拍数が早まり、体温が上がり、空腹感が出て、便をしたくなり、妄想が爆発します。
■リスク
心臓への負担が大きく、オーバードーズによって心臓発作を起こす可能性があります。鼻から吸う為、鼻の軟骨が損傷し隔壁に穴が開く場合があります。日常的なコカインの使用はうつ病や精神病、強い不安や妄想を引き起こします。

強い精神依存を引き起こすため、やめることが困難で、経済的に破綻する事もしばしばあります。精神依存を克服するためにコカインを使い、さらに高い依存を引き起こす最悪のネガティブスパイラルにはまり込むことも。


第3位:アルコール

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アルコールはイギリスの研究ではヘロインよりも個人+他人に悪影響を与える物質だと定義されています。もちろん、アルコール自体による死はほかのドラッグに比べて多くはありません。

しかし、

・攻撃性を増加させる作用によるケガや暴力沙汰の増加
・入手の容易性から発生する家族関係の崩壊
・広く普及している為経済的負担が大きい

などなど、他人への負担を与えてしまうことが大きく評価され、ワースト3位にランクインしています。

さらに、WHOのQ&Aによると、肝疾患・一部のがん・心臓病・血管病・暴力や交通事故・HIVの発生とアルコール使用には因果関係があることが明確に示されており、200以上の病気やケガの原因となっていることが明らかになっています。

世界的な疾病による経済負担の5.1%はアルコールによって発生しています。世界人口の20人に1人はアルコールが原因で死亡しています。

アルコールは決してバカにすることはできない問題となっていることを理解する必要があります。


第4位:タバコ

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タバコに殺される人は毎年800万人以上といわれています。
700万人は直接タバコで死にます。
120万人は受動喫煙により死にます。

タバコに含まれるニコチンはわずか8秒で脳に到達し、依存を引き起こします。どの喫煙方法にもリスクがあり、数々の生活習慣病とがんを引き起こします。

電子タバコにもリスクが存在することが明らかになっており、アメリカでは電子タバコの規制が遅れていることがニュースにもなっています。


第5位:覚せい剤(メタンフェタミン)

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覚せい剤は錠剤・粉末・結晶などいくつかの異なる形態で流通しています。結晶がきれいな針状の為、クリスタルメスやアイス・グラス・ガラスと呼ばれる場合があります。鼻から吸ったり、喫煙したり、注射したりとあらゆる方法で使われます。

■効果
食欲を減らし、ずっと起きていられます、興奮し、混乱し、攻撃的になり、警戒心が高まります。
■リスク
心拍数と血圧が上昇し、心臓病のリスクを高めます。
オーバードーズにより脳卒中・肺・腎臓・胃腸障害が発生し、昏睡や死の可能性を高めます。

精神的なリスクも高く、妄想が強くなり、現実とのつながりを失うことが多いといわれています。容易に製造できると考えられている一方、危険な不純物が大量に混入する可能性も高く知られており、非常に危険な商品として出回っているという報告もあります。クラックコカインとの併用によりさらに危険度が増し、依存性の急激な上昇が見つかっています。


第6位:メサドン

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メサドンは依存性の低いオピオイドとして開発されました。持続時間が長く、高い鎮痛効果を持つため、がんの痛みに対して医師によって処方されることもある薬です。ヘロイン中毒者の離脱症状を抑えるために使われることもあります。

しかし、闇市場ではストリートメスとして、ヘロインの代わりとして使われることがあります。


■性状
白の錠剤や透明の液体として出回ることもあれば、緑やピンクの液体として出ることもあるため、形が決まったものではありません。
■効果
身体機能が低下し、痛みが軽減します。温かさやリラックス感が得られ、不安を低減させます。
■リスク
依存は痛みを感じている患者には起こりにくいので、痛みを感じているがん患者の方が依存を心配する必要はありません。

しかし、乱用した場合は簡単に中毒症状を発症します。ストリートメスの場合、不純物も大量に混入している場合があります。昏睡や呼吸困難、強い便秘、流産を引き起こす可能性があります。


第7位:大麻

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主に喫煙・蒸気として吸入にて使用される大麻。入手が容易で最も広く使われている薬物の一つです。

■性状
黒い樹脂の場合や、緑の葉、茶色の塊など様々ですが、大麻植物を原料としているため他の生成されたドラッグに比べて有機物的な特徴を持つことが多いです。
ムスクや甘い香りがしますが、香りは強いものも弱いものもあるので、判別の証拠にはなりにくい特徴を持ちます。
タバコに混ぜたりして喫煙したり、蒸気を吸ったりすることが多いですが、お茶やヨーグルト、ケーキに混ぜて食べることで使用する人もいます。
■効果
大麻の効果は非常にさまざまです。
・幸せを感じるヒト
・笑い、おしゃべりになる人
・無気力でやる気のない気分になる人
・混乱、妄想、不安を感じる人
など、その人の持っている内向的・外交的特徴や、落ち込みなどの気分を増幅する可能性が高いと考えられています。
■リスク
息切れ・不快感・痛み・咳・肺障害・心拍数の増加・精子数の低下・排卵抑制・低体重出生児のリスク増加などの身体障害が出る可能性があります。

精神的には不安・パニック・攻撃性の増加・不安・妄想・幻覚などを引き起こし、統合失調症の発症リスクを増大します。


第8位:アナボリックステロイド

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筋肉増強作用をもつテストステロンをはじめとする、タンパク同化ステロイドの総称として、アナボリックステロイドという言葉が使われます。

厳密には構造や効果の全く異なるバイアグラなどの精力増強剤も、薬物乱用の立ち位置からはアナボリックステロイドとしてカウントされる場合があります。

■性状
通常の錠剤・注射用の液体として提供されることが多い。
ボディビルの為に医療用の10~100倍量が使用されることもあり、非常に危険な乱用をされことも数多く報告されています。
■効果
・より激しく、長い訓練に耐えられるようになる
・激しい運動からの回復を助ける
・筋肉量の増加
・ニキビや睾丸の縮小
・妄想、イラつき、攻撃性、暴力性の増加
■リスク
精神的依存はほとんど引き起こさないものの、強い身体的依存を引き起こします。
青少年の使用は正常な体の発達を妨げます。成人が使っても、勃起不全、乳房の成長不全、不妊症、脱毛、ニキビの発生、顔の増毛、月経障害などを引き起こします。さらに高血圧・肝機能不全、脳卒中、心臓発作のリスクを高めます。


第9位:MDMA(エクスタシー)

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MDMAは錠剤・粉末・液体をしみこませた紙・ワックスなどなんでもありのクラブドラッグです。沢尻エリカさんが逮捕されたのもこのMDMAの所持によってでした。

■性状
ありとあらゆる色・カタチ・性状のMDMAが存在します。飲み込むだけではなく、歯茎にすりこんだりして使われることもあります。味は苦くて不快です。
■効果
・とにかく幸せや愛を感じる
・不安、パニック、混乱、妄想を感じる
・チクチクした感覚
・吐き気と心拍数の増加
・あごの咀嚼運動
■リスク
MDMAは乱造されているため、内容量が一定ではありません。
肝臓・腎臓・心臓の機能を悪化させ、てんかんや喘息を持っている人の症状を悪化させる可能性があります。
さらに、体温を高くし、脱水の危険を高めます。尿の分泌が低下するため、体液バランスが変化します。
精神的な影響として、記憶障害が発生し、うつ病や不安のリスクを高めます。


第10位:LSD

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LSDは非常に強烈な作用を持つ幻覚剤の一つです。化学合成品も麦角菌などの自然誘導品もある変わった物質で、日本では麻薬に指定されています。

■性状
LSDはタブやブロッターと呼ばれる小さな正方形の紙に染み込ませたものとして販売されます。
LSD自体には味がないため、タブは紙の味がします。これを飲み込んだり口に含んだりして使われます。

とにかく強力な幻覚剤で、モノや現実が歪んで見えることから、LSDの使用を”トリップ”と呼ぶことが多いです。
■効果
LSDを服用すると、世界が歪み、色・音・モノ・時間がすべて奇妙なものに見えます。想像力に依存してそれぞれの人によって違った経験を及ぼします。その時の気分や、一緒にいるヒト、環境によって効果が変わります。
■リスク
LSDは身体的なリスクが少ないと定義されています。しかし、強い幻覚作用によりバットトリップを引き起こします。悪夢などを見やすく、統合失調症を発症するトリガーになることも明らかになっています。さらにフラッシュバックを引き起こしHPPDと呼ばれる知覚障害を引き起こす可能性があります。


砂糖は麻薬よりも高い依存性がある・・・?

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砂糖はコカインよりも強い中毒性持つことを示す研究がいくつもなされています。ラットやヒトを含む哺乳類は糖分が少ない環境で進化を続けたため、高濃度の糖分に抵抗する手段を持っていません。

現代の飽食時代においては、多くの砂糖を含む甘い食品が大量に存在します。しかし、その消費を制御することは脳神経機能的に困難なことなのかもしれません。


タバコやアルコールより依存性が低いものは安全??

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タバコやアルコールは身近な存在なので、麻薬やドラッグに比べて安全であるように勘違いされがちです。しかし、麻薬やドラッグのような急性症状がないだけで、長期的な疾患リスクは確実に存在します。タバコやアルコールが多くの人の命を奪う薬物であることに変わりはありません。

したがって、このランキングでタバコやアルコール以下になっているものが安全というワケでは全くありません。

どれも中毒性を持ち、危険な作用を発揮するモノであることには変わりない。ということを理解していただけることを願っています。


おしまい


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引用

Nutt, David, et al. "Development of a rational scale to assess the harm of drugs of potential misuse." The Lancet 369.9566 (2007): 1047-1053.

Nutt, David J., Leslie A. King, and Lawrence D. Phillips. "Drug harms in the UK: a multicriteria decision analysis." The Lancet 376.9752 (2010): 1558-1565.

Van Amsterdam, Jan, et al. "Ranking the harm of alcohol, tobacco and illicit drugs for the individual and the population." European addiction research 16.4 (2010): 202-207.

Lenoir, Magalie, et al. "Intense sweetness surpasses cocaine reward." PloS one 2.8 (2007): e698.

Ahmed, Serge H., Karine Guillem, and Youna Vandaele. "Sugar addiction: pushing the drug-sugar analogy to the limit." Current Opinion in Clinical Nutrition & Metabolic Care 16.4 (2013): 434-439.

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