右の目は星座を結ぶためだけにある

 
指差したあのほしがぼくのおだやかなふるさとなんだってこと、信じてくれないならきみとこいびとでいる理由はもうなくなってしまうのだ、心臓とよばれるもののかたちがきみと違ってもメロンパンはあまくておいしいし、背の高いひまわりが好き、きみの使うことばを理解できる、きみにあいをつたえられる。

ふるさとへはもう帰りません、このほしで夜空を見あげて、ちいさな鈍い光をおもって左目からだけなみだをこぼすこと(できればきみにはとなりにいてもらって)、ぼくがあのほしを飛び出した理由など、ぼくがこのほしに生きる理由など、ぼくたちが、あいしあう理由など、それだけで、じゅうぶん、事足りるでしょう。






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生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。