ラウンド・ブリリアントカットの林檎


わたしのなみだの一滴には愛してくれと書いてあって、だからひとが死ぬ映画で泣くのはやめた。宝石にならないなら価値がないとしたら、の、イフ、ではきっとなれないあなたのイヴ、胸に触れると肋骨がきれいにならんでいるのがわかる、ので、わたしはわたしの細(くあってほし)い骨を1本、ぱきんと折って、火にくべる。
わたしではない小さなどうぶつのためのミニチュアの暖炉、透けたネオン・グリーンのライター、あなたの前でなくとも、本当に、うまくつけられないライター。


もうなにも占わないでの祈り、のために合わせた手、幼い子の手遊びみたいにひらいた手、はもちろん花でなく、罪人みたいだねBabe、と掴まれた手首、の、楕円がわたしの身体でいちばんうつくしいのに、と関係ないことを考えていて、尚の事つみびとっぽいね。


ぽた



しずくが落ちた、うす赤いカーペットにはちいさなしみができた、コーヒーをこぼしたときとなにも変わらなかった、わたしはそれを見ながら、コーヒーの実をはじめてかじった羊の、ありもしない罪をおもっていた。












生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。