マイクケーブルで束ねたゴミは

 
雑音から守ってやれない
不甲斐なさが喉に詰まって
また何も言えないから
何も聞こえないふりをするよ
有線の安いヘッドホンが
どうにか拾うベースライン
震える心臓がきみに
透けて見えたらいいのにな
そんで目に見えるものくらい
大事にしろって叱ってくれ

あの日 家出でもすればよかった
未来なんか 1秒先でも
ないようなもんだと思いたかった
ぜんぶ歌うためだったなんてこと
思い出したくなかった
伝えたいのなんかいつも
愛だけだった
おれが歌ってしまえるくらいの
広くない世界だけ詩にしていたかった
それがおれたちのすべてだったし
すべてがおれたちのためにあってほしい

音楽が鳴り止まない日なんて
本当はなかった
本当はなかった

歌われなきゃ
なんも
分かんないのに





生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。