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【アート企画】11時間で巡る世界~病気が入場券となった異世界のおはなし

ALS(筋萎縮性側索硬化症)という身体が動かなくなってしまう難病があります。人口10万人当たり約1-2.5人がかかる病気なのですが、この難病の治療研究を支援しているのが「せりか基金」です。

「せりか基金」は、『宇宙兄弟』という大人気マンガから生まれた支援基金です。物語が現実の世界に関わることで、物語と現実が一緒に進んでいく感じがとても好きで、私も2020年から月額3265(みじんこ)円を支援しています。

自分自身も、アートを通じて医療貢献ができるようになったらいいなという夢があるので、これを機に支援額と同額の医療にまつわるアート企画を毎月2点ずつ考えて販売し始めました。この企画は2021年2月分の1本目の企画です。

11時間で巡る世界

企画タイトルは「11時間で巡る世界」です。

企画意図

時計が11時間でまわっていたり、赤い色の夜に月が3つかかっていたり。何かが少しずつズレた世界への入場券は病気の診断書。このアート作品は、病気をもつ人とその付添人だけが入ることのできる異世界です。

病気の問題点は何かと考えた時、その一つは「分断」でした。
いつもやっていたこと、やりたいことができなくなること。
行きたいところに行けなくなったり、食べ物や生活に制限が生まれること。

病気が分断ではなく、繋がりを生むきっかけにならないか、と考えたのが本企画の主旨です。病気が入場券となっている場所というのは、現実世界では病院ですよね。病気がある人とその付添人だけが入場できる特別な世界は、病気の存在によって人と人をつなぐ場となります。

「11時間で巡る世界」では、病院で起こっている治療をパフォーマンスアートやインスタレーションなどのアート作品に変換した世界です。

建物には腫瘍のようなコブができており、道路は血管が塞がるように途中で土の山や岩で閉じられています。色のついた液体が通るチューブを体中に巻き付けている人、ベッドに寝たまま移動している人。花瓶には包帯が巻かれ、カップは割れたモノを継いでいます。

病が当たり前になっているこの世界では、病気をもたないことのほうが異常なのかもしれません。

病気をもっていることが入場券となっている「11時間で巡る世界」で、私たちはさまざまな病状を美しく体験します。

このアート企画はみじんこと一緒に販売中です。応援してくださる方はこちらをのぞいていただけるとうれしいですよ!


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