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okasan226
「大事なものを取りに行けないのは手に入らなければ手放さずに済むからだよ」の話
有料版まとめnoteのご購入ありがとうございます!今後もこの物語の有料版はすべてこちらに追加していくので、気になる方はご購入いただけるとうれしいです!
すごく多くの人に買ってもらえるようなら、一部を無料化できるんですが、今はそういう状態ではないので、無料で書き続けると生活が圧迫されてしまってそもそも書けなくなっちゃうんですね、すみません。。
なので、noteをご購入いただけるのが一番の励みになります!
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自分の本当にやりたいことをやれ、と老人に言われて、私は息が詰まるような気持ちになる。好きなことはやっているはずだ。私はデンマークにいるのだから。こうしていろんな国を旅してみたいと思っていた。創作を生業にして、いろんな世界を見たいと。
老人はテーブルの上のクッキーに手を伸ばし、友人が作ってくれるんだが、とても香りがよくて気に入っているんだと言い添えた。
「やりたいことの中にはいる。でも、もっと細かく、自分の気持ちを見つめ直してみるといいよ」
「もっと細かく?」
「そう。行く場所はここでよかったのか。もっと行きたい場所が他にあるんじゃないのか。創る物はこれでよかったのか、もっと創りたいものがあるんじゃないのか」
老人はクッキーを食べ終えた後、紅茶を飲みたいと言ってキッチンに向かった。老人が集めたアート作品にあふれた部屋には、時間の合っていない時計が時を刻む音が響いている。
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