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生命を情報で表す「ヴィデオ・アート」の先駆者ナム・ジュン・パイク

1932年に韓国で生まれたナム・ジュン・パイク。とても好きなアーティストの1人ですが、今見ても作品がぜんぜん古びてないんですよね。

韓国の大田市美術館と上海のHOW MUSEUMで見たパイク作品を見ながら、パイク作品について考えてみました。

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テクノロジーを使うものって30年くらい経つと古くなった感じがすることが多い気がします。

たとえば、昔のSF映画とか見ると、デザインとか画質とかが「昔だなぁ」って感じがするじゃないですか、あんな感じです。

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パイク作品はそれを感じさせないんですよね。使ってるモノとか技術が古くなったとしても、「作品として」古さを感じさせない。

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それはやっぱり、概念が古びてないから。

パイクの作品展を見に行った人の記事に、パイクの言葉としてこんなことが書かれてました。

「いちどビデオテープにうつってしまえば、人は死ぬことを許されない。」

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パイク作品ってなんだかとてもコミカルに「ヒトっぽい」というか、「生き物っぽい」んですよね。

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もう踊る人にしか見えないですし。

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下三角形によって人が簡単に顔を認識するのがよくわかるというか。

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文章をどこかに書き残していると、それがデジタル上であろうがなかろうが、「その当時の自分」は声を発し続けていて、当時の自分が生き続けているんですよね。

記録を残すことにより、自分がどんどん増殖して増えていくようなイメージです。20年前の自分、10年前の自分、5年前の自分、昨日の自分、みたいに。無数の自分がそれぞれなにかを発し続け、自分が生きていることを主張し続ける。

情報の集合体としての生命をパイク作品は表しているように感じるのです。

そういう「発見」がパイク作品にはいつもあって、それが作品を古びさせない理由だなと思っています。

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