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エストニア南の村、Moosteでのアーティスト・イン・レジデンス体験レポート vol.1

2019年初めて降り立ったエストニアでの滞在は首都タリンではなくMooste。この町でのアート滞在制作について、ご紹介します!

最高だけど行くまでが大変

2019年3月現在、滞在しているのはエストニア南部の村、MoosteにあるMoKS residency。2017年にフィンランドのレジデンスで会ったポーランド人の詩人さんが教えてくれました。彼女が当時言っていたのは「最高だけど、行くのが大変」。実際に参加したことがある人の言うことはまさにその通りで。

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タリン(Tallin)からバスで2時間半かけてタルトゥ(Tartu)へ。そこからバスで45分かけてMoosteまでの乗り継ぎが必要です。乗り換え1回なので、そんなに大変ではないのですが、タルトゥからMoosteまでの乗り継ぎを逃すとバスが2時間に1本しかないので、なかなかキツイ。

事前連絡しておけば、Moosteのバス停まではレジデンスの人が車で迎えに来てくれます。自力でたどり着くのは初めてで荷物を抱えた状態では大変なので、事前連絡がおススメ。ただ、2019年の終わりにいったんクローズとなったようです。冬の電気代が1200ユーロ/月くらいかかると言ってたので、維持コストがすごいらしいです。(一般家庭だと薪代300ユーロで冬を越せるみたい)

広くて美しいプライベートアトリエ

アトリエスペースはこんな感じ。シェアでなくプライベートスペースなので、独り占めです。

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Wifiの接続が微妙に不安定なのですが、耐えられるくらい。ドアを挟んで隣が自分の部屋。タンスや棚なんかもあります。室内に水場もあり。

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トイレやシャワーは1階、2階、地下と各階にあり。キッチンなどの共有スペースはシェアです。アーティストさんだけでなく、ふつうに借りて住んでる人もいるよう。1階アトリエはMoKSのプロデューサーさんが使用しています。聞いたらもう18年もこちらを運営しているみたいです。

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2階の自分の部屋の前。ブランコやスクリーンがあってゆったりスペース。

2階には2つ部屋がありますが、隣の部屋の方がぬこ様を飼っていて、周囲をぬこ様がうろついています。(私がいる間に引っ越していなくなりました)

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気になる滞在費は?

基本的に滞在費無料のレジデンスにしか参加しないのですが、こちらは共益費やトイレットペーパーなども込みで250ユーロ(約31,500円)/月と格安。エストニアは生活費も安いので、ふだんもあまりお金がかかりません。ただ、エストニアまでの航空券が往復で12万円くらいかかったので、ビザなしで滞在できる最大日数(3か月)くらいは滞在したいですね。そのくらいいられると、日本でアトリエ持って制作するよりトータルで安いかなといった感じです。

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私の場合はさらに、世界各国をまわって絵を集めるプロジェクトをやっているので、行ったことがない国に行って滞在制作できるのはありがたいのです。ハンパな日数の滞在の場合には、費用は日割りになります。支払いは現金か銀行振り込み。現金が楽なので、持ってきておくといいですね。MoosteにATMや銀行はないので、現金を引き出す場合には近隣の町に行くことになります。

二か月半くらいの滞在の間、アートのイベントも多く、各国からいろんなアーティストさんたちに会えました。作品の紹介はこちらから。

レジデンスおススメ持ち物

MOKSレジデンス参加のために日本から持ってきたほうがいいよー、というおススメは、まずは文房具類。これはどこの国に行くときもそうなのですが、日本の文房具は安さと質が最強なので、制作に必要な文房具類がある人は全部日本から持ち込んだほうがいいです。

私はナイフ類、ボンド、マステ、ペン、鉛筆などはいつも日本製を持参しています。他には

・養生ビニールかゴミ袋(現地で新聞とか広告とか手に入れられなくもないと思いますが、私はビニールとか大きいゴミ袋持参で旅してます。ゴミ袋は養生用のものが手に入らない時に切って使う)
・使い捨てスリッパ(室内は土足厳禁なので靴下なのですが、スリッパがあると寒くないです。飛行機内でもらえるやつを持ってくるくらいがいいかと)
・醤油とか日本製調味料(フィンランドの田舎でも手に入った醤油ですが、Moosteでは入手困難。醤油っていろいろ便利なので、小さいのを持ってきておくとちょっと助かる)
・保湿クリーム(北国は基本的に乾燥するので、敏感な人だと肌が痛くなって本気で生活に支障が出ます。私はマスクも多数持参してます)
・ホッカイロや防寒具(室内は基本的にあったかいですが、3月でも少し肌寒い。寒さが苦手な人は防寒をしっかり)
・スノーブーツ(3月でも氷点下で割と雪が降っているので、頻繁に外を歩きたい人は持ってきた方がいいです。荷物になるので私は持参しませんでした)
あとは電化製品用のプラグ変換器とか、クレジットカードとかは普通の観光旅行と同様に持参しておくといいですね。

魅惑のMOKS地下工房についてはこちら。

シャワー室も地下なんですが、やや崩れ気味のレンガに囲まれた部屋は、もう映画の世界みたいでしたよ。

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その他のアート関連情報はこちらから

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