見出し画像

医学の進歩は、生きづらさを救えるか

 女性の卵子凍結が頻繁に取り上げられるようになりました。「今は予定はないけれど、いつかは子供を・・・。」キャリアも大事だけど、子供もいつかは欲しい。会社で働くと30代は、仕事が面白くなってくる時期。そのころには大きな仕事を任されたり、若い頃より多くの権限も与えられるはず。


 結婚妊娠出産をあともう少し後ろに倒したい。そんな人が増えても不思議ではありません。長く1つの会社に居続けるから、融通が利くこともあるでしょう。職場で自分のポジションをしっかり固めてから、産休に入った方が不安感も少ない。代わりの利かない人になるには、10数年間会社で一通りのことをこなしたい。


 用意周到に結婚や妊娠出産に臨みたいのかもしれません。年下の男性を望む女性が多いのも、子供を作ることに関してリスクを負いたくない気持ちの表れでは。


 昨今男性の生殖の問題も徐々にオープンに語られるようになってきました。男性はいくつになっても子供は作れるという事でもないともわかって来た。医療の発展で子供に恵まれた人もいれば、男性の妊活で苦しい思いをしている。そんな方もおられます。もうちょっと男性が男性を支えるサポートシステムが出来ても良いと思うけれど・・・。なかなかそういう動きは起きない。


 夫婦どちらに原因があるのか、はっきり分かるというのも辛いものですね。もしかしたら健康だった方が、よほど相手を気遣って辛くなる。疲弊してしまう可能性もある訳で・・・。


 様々な技術の発展で嬉しい思いをした人もいる反面、深く傷ついた人もいる。そのことは決して忘れてはいけないような気もします。卵子凍結や精子凍結を用いて子供を作れるようになっても、実際本人達の肉体年齢は若返らない。高齢になって子供を育てるには両親も心身ともに健康でなくちゃ。


 高齢になっての出産や子育ては、想像以上にハードなものでしょう。子供が欲しい気持ちを叶える技術は出来たのに、親たちのしんどさが一向に改善しないのはなぜ?きっと社会も子供が増えてよかったで止まっているのでしょう


 男性不妊で悩む当事者の方や、高齢で出産した女性のその後など子供が出来てそこがゴールではない。そこからの議論もじっくり進めていきたいところ。


 


この記事が参加している募集

最近の学び

もしサポートして頂けたら嬉しいです。一生懸命頑張ります。宜しくお願い致します。