見出し画像

この経験はどうだろう

 本屋で自らの経験を基に本書いてる人が多いですね。誰よりも先んじて流行りものに飛びついて体験レポを書く。その動機は、分からなくもない。ただし「ここにはいかない方が・・・」というような危なっかしいレポートが増えました。


 リスクを負ってでも、とにかく有名になりたいと言う事でしょうか。虎穴に入らずんば虎子を得ずという言葉もあります。最近の風潮を見ていたら、もはや「何事も経験」などど軽々しく言えない状況です。とうに危険水準に到達している。犯罪スレスレのような類や、倫理的にどうなんだろうかという書籍も割と普通に店頭に並んでいて、度肝を抜かれますよね。


 研究や取材・執筆ってもっと意義のある事ではないかと思ったりします。創作とは高度な営みだと思うので、そこに深みがないとただのエキセントリックな人になってしまいます。時々他人を馬鹿にして、人の人生で遊んでいる本もある。騙された者が負けというのもちょっとなぁ。意外とそんな人の方が、ちゃんとしてる人より有名になったり。良く分からない時代です。


 タイトルもインパクト勝負に行き過ぎると、敬遠されますよね。期待しても中身はあれ?と感じたり、別のタイトルならばもっと売れたであろうものも散見。敵を作るタイトルは、手に取る人も選びますからね。インパクト勝負もリスクが高い。


 研究テーマや取材の企画は、自分で面白いものを思いついて欲しい。上手く他人を巻き込んで、美味しいとこどりはいけません。どこで恨みを買うか分からない世の中だもの。君子危うきに近寄らずという言葉もあるくらいですから。


 言論の自由を保障しつつも、もう少し意味のある書物を置いてほしい。本好きとしては切に願います。新星を育てようという雰囲気が業界全体で盛り上がらないと、若手も上手く出て来れないかもしれません。


 

もしサポートして頂けたら嬉しいです。一生懸命頑張ります。宜しくお願い致します。