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オトナの料理の味わい方

 TVで有名パティシエさんが自ら考案したパフェの解説をされていました。とても複雑な作りで、その中には沢山の思いが込められていた模様。初心者からは、解説して貰わないと分からないことばかり。そんな狙いがあったなんて・・・とビックリ。今まで作り手が意図したことに一体いくつ気付けていたのだろうと頭を抱えます。


 料理を楽しむのも、これからはアート鑑賞に近い感覚かなぁ。事前の予備知識が、必要になりそうガストロノミーで提供されるお料理もシェフの思想がお皿に凝縮されてる感じありますもんね。高級素材を使うばかりが全てじゃない。日の目を見ない食材にも、きらりとスポットライトをあてる。そういう取り組みも込みで代金を支払っているのでしょう。


 じっくりお皿やテーブルの上で繰り広げられる物語を楽しむ。食材の地産地消であったり、皿や食器もその場の雰囲気に合う陶芸作家さんの作品を使用するなど。何か一つというより総合的な視点でフルコースを噛みしめて味わわなくてはいけませんね


 ただ少し気がかりなのは今や何をするにも過度に物語性を重視するところがありませんか?高級なお店ならまだしも、単価の安い商品でも似たような商売の仕方をするとやや疲れます。映えを売りにした商品等にも何らかのストーリーが含まれていることは多いけれど・・・こじつけのようなストーリーは、やや虚飾というかメッキが剥がれるのもはやいからいつも無理矢理ストーリを生み出さなくても良いと思うそこに確固とした信念や信条があるのなら、きっと伝わる人には伝わるはず


 常に説明し続けなければならないというのもしんどくないですか?職人さんの世界には、口下手な人も多いでしょう誰もが気の利いたストーリを考え付かなくたっていいじゃない新しいものを生み出す時には、苦労や苦悩もあって当たり前なのだから。見えない所での作り手の辛さも含めて、食べる側がじっくり味わえるようになったらそれはそれでもう1つの素敵なストーリーだよ味わうという行為の中には、多少想像するという事も含まれているのではなかろうか


 

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