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【導入園インタビュー】学校法人清瀬学園 きよせ幼稚園(東京都清瀬市)

「おうちえん」で素敵な取り組みをしてくださっている園さんをご紹介します。今回ご紹介するのは、東京都清瀬市のきよせ幼稚園さんです!中村清人主事にお話をお伺いしました。

どんな状況でも保育を提供することが、私たちの使命

ー「おうちえん」導入のきっかけについて教えてください。

緊急事態宣言を受け、当園は、各ご家庭にできる限りの登園自粛をお願いすることとなりました。そんななか「おうちえん」のサービスを知り、休園中でも保育を提供し、幼稚園とご家庭とがつながる手段になれば、と思い、保育動画の配信に挑戦してみようと思いました。

現場の先生方に相談したところ、「面白そうじゃないですか!」と迷うことなく、即賛成。「どんな状況でも保育を提供することは、私たちの使命であること」、「少しでもご家庭とのつながりを持ち続けること」をテーマに、取り組むことを決定しました。

新しい試みなので不安ももちろんありましたが、できない理由を探すのではなく、できる方法を探そうという先生方の姿勢がとても頼もしかったです。

ー動画の撮影・編集はどのように行っていますか?

動画はiPadを使って撮影しています。編集はInShotを使うことが多いです。動画制作には、管理職の先生・各学年の担任・フリーの先生・預かり保育の先生・バスの先生、すべての先生が参加しています。

動画の企画から撮影まで、すべて現場の先生方が考え、実行しています。たまに私が「こんなことしたいな」とアイデアを出したりもするのですが、むちゃぶりとも思えるようなことにも積極的に応えてくれて、改めて先生方のプロ意識を実感しています。

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当初、編集は私と系列のちゃいるど保育園園長でもある妻が担当していました。動画編集は初めてだったので、とても時間がかかってしまい、だんだんと作業は溜まるわ、iPadの動きは遅くなるわで困っていたら、周りの先生方に「なんで作業を振ってくれないんですか!」と叱られてしまいまして(笑)。今では、動画編集班ができるほど、みんなが自発的に動いてくれて、編集のスピードは3倍にも4倍にもなっています。

ー動画をつくる時に工夫していること、心がけていることは何ですか?

感染予防の点では、マスクを外しての撮影はどうか、というご意見もあるとは思いますが、当園は先生の表情が見えることを優先し、マスクを外して撮影を行っています。編集では、基本的に聞こえている声をすべてテロップで表示したり、効果音を入れたりして、画面に臨場感が出るように工夫しています。

読み聞かせ・ダンス・手遊び歌・製作などのほか、食育にも力を入れておりますので、教育菜園の状況やキュウリの苗植えなども配信し、子どもたちが収穫に向けて期待感を持てる動画も配信しました。

子どもたちが毎日楽しみにしてくれるよう、1日1動画以上の配信を目指しています。

< アートポン!× おうちえん> で、家庭で過ごす子どもたちと交流

きよせ幼稚園さんは、今年の4月からスマートエデュケーションの園向けICT教育カリキュラム ”KitS (きっつ)” をスタートしています。今回、カリキュラムのひとつであるアートポン!おうちえんを活用した保育を実施されました。

ーアートポン!を使った保育を実施した経緯について教えてください。

今年のゴールデンウィークは、子どもたちにとっては、旅行や帰省はもちろん、思うように外に出かけることすらできない、異例の休暇となりました。長い休みの間に、ご家庭で楽しみながらも、その後の保育につながるような制作活動ができないだろうか、と職員間で話し合った結果、アートポン!を使ったクラスの制作活動を実施することになりました。

テーマは「」。乗り物の絵に子どもたちの写真を貼ってもらい、アートポン!の世界の中で、みんなで楽しく空を飛ぼう!という内容です。

制作の手順ですが、お知らせや教材を配布する機会があったので、アートポン!のワークシートも一緒に配布し、家庭で子どもたちに作品を作ってもらうことにしました。保護者の方には作品に込めた思いを子どもにインタビューしてもらい、その内容を記入したうえで、作品を園に送付することをお願いしました。園で作品をアプリに取り込み、各ご家庭のスマホやタブレットで、みんなの作品を見ていただくという流れです。

導入は非常に重要なので、先生の思いを動画で伝えることにしました。

動画タイトル:アートポン!「乗り物に乗って空へおでかけしよう!」

演劇経験のある主任の先生が、台本を書き、他の先生への演技指導もしてくれました。みんなでアイデアを出し合いながら楽しく撮影ができたので、子どもたちにとっても、制作に期待感を持てる動画になったのではないかと思います。

配慮した点としては、このような時期で制作が難しいご家庭もあると思い、提出義務は設けませんでした。

ー園児のみなさんの作品は、いかがでしたか?

ご家庭の協力もあり、子どもたちがとても自由な発想で描いていることを感じました。作品の裏には、保護者の方が作品について子どもにインタビューをした内容を記入していただいたので、子どもたちが何を描いたのか、どんな思いで、どんな表情で描いたのかがよく伝わってきて、温かい気持ちになりました。

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返送された作品の中に、お手紙を入れてくださった方もいました。「楽しい活動を準備していただき、感謝しています」という保護者の方や、「妹が楽しそうに描いていたので、ぜひのせてください!」とコメントを書いてくれた卒園児もいて、嬉しかったです。

みんなの思いがたくさん詰まった「空」が完成しました。

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自分の作品だけではなく、他のお友達の作品を見ながら、ご家庭でも楽しいひと時を過ごしてくれていたら嬉しいです。

先生方のポテンシャルや意欲を再発見する機会に

ー最後に、おうちえんの活動を通しての感想を教えてください。

動画配信については、保護者の方から「いつも楽しく見ています」、「先生方の献身的な姿勢に感動しました」などの感想をいただき、少しずつ手応えを感じ始めています。

もともとは子どもたちや保護者の方に喜んでいただくことを目的として始めた活動ですが、先生方の新しいことへの柔軟な発想、ポテンシャル、意欲を再発見する大きな機会となりました。

園全体でこのような活動をするのは初めてでしたが、この「おうちえん」での活動を通して組織全体で得られたことは、これからの保育にも生きてくると確信しています。

( 取材・文 / 大澤 香織 )

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