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殻を破りたい!!~即興を始めたもう一つの理由~

会社員時代の一番辛かった時期、
自分で自分に音楽療法していたのが「寝る前の即興演奏」で、
それが現在の作曲活動につながっています。(即興も続けてます)

で、即興を始めた理由は、それだけじゃなかった。

急に思い出した。

もしかしたら、いまの作曲活動のためには、もう一つの理由の方がずっと大事だったかも。ここ数年ずっと忘れていた(なぜだろう笑)。

さっきツイートしながらふと思い出したので、この勢いでnoteにもう少し詳しく綴っておこうと思います。

1.「ショパンそっくり」を脱出したい!→「即興」へ

数年前、40歳目前でオリジナル曲を開始。
最初は即興ではなく、作曲から。

意外とスルスルと作れた。楽しかった。

ただ、いくつか作ってみて感じた事。
「なんか、ショパンっぽい」「なんかドビュッシーっぽい」…

他者に言われるならともかく、自分で感じるのはホント良くない。
意図したオマージュ作品ではなく、なんか似てしまう…オリジナル曲なのに…さて、どうしたものか。

そもそも、カバー一筋約35年(ピアノ5歳~)。クラシックピアノと吹奏楽で、音楽は楽譜を「正しく」読み解くものだったのだから、そう簡単には変われない気もした。でも、やっぱりオリジナル曲をつくっていきたい!!

そこで、作曲と同時に始めていた「即興演奏」に目を向けました。

「即興」にも色々あるけど、私がやっていたのは、
構成や理論は二の次で、とにかく思うがままに弾いていくもの。
自ずとオリジナルなフレーズが生まれます。

「自分の言葉」で伝える訓練をするには、即興の方が良いかもしれない。
そう思いました。

こうして、私は一旦作曲を止め、
ガチでの「即興」オンリーで創作活動を続けていくことにしました。

2.ガチ即興に共感いただいた経験の数々~自信に繋がる

2016年にオリジナル作曲を開始。
2021年12月にAudiostockでの販売活動を開始するまでの5年間で、
計135曲
、即興でのオリジナル曲が生まれました。
(リスト内139曲のうち、後半の4曲は上記以降の作品)

即興での創作は、週1回以上投稿。
海外のお友達を中心に「BGMに使いたい」等のお声を掛けて頂けるようになり、オリジナル曲関連でのコラボも70作品以上でお世話になりました。

この頃、作曲もしていたのですが、お声が掛かったのは圧倒的に即興での作品が多かったです。

季節の移り変わりを捉えて即興することが好きだったので、
夜に昼に、想いを重ねてピアノを弾いていました。

ここでは理由の分析に入るのは控えますが、
即興でのオリジナル曲を気に入ってもらえた経験は、ありのままの自分で、素の言葉で話したことを「そうだね」と共感してもらえたような、そんな感覚になりました。

そして、ガチ即興で創作を1年続けた時点で、
自分の曲が「ショパンにそっくり」というコンプレックスはすっかり無くなっていました。

自分ひとりで即興していただけでは、得られなかった感覚だと思います。
当時、温かい声を掛けてくれたYouTubeの友人たちには、ずっと感謝の想いを持ち続けると思います。(本当にありがとうございました!!)

3.音楽理論に"捉われ"ない

最近私は、ジャズの音楽理論や、クラシックの和声学とポップスのコード理論との関係など、理論の勉強が大好きなモードです。

でも、学びながら改めて感じるのは、
オリジナル曲で「自分の言葉」で自信を持って話せる訓練を先に積んでおいて、ホント良かったなぁと。

だって、過去からの名曲や理論体系、そして現代でも本を書くような方の知見を目の前にすると、自分大好きな私でも(笑)けっこう凹みます。

でも、そもそもオリジナル曲って「自分の言葉」で綴ることに意味があるのだから。
そんなことを思い出したかったから、数年来忘れていたことが、心の底から湧いて来たのかもしれません。(ホント不思議だった)

音楽理論は知っておいた方が良いと思う。
でもそれは「自分らしさ」があってこその話。決して"捉われ"ないように。

楽しみながら、創作も勉強も、頑張るぞ✊

4.作曲で「殻を破りたい」方へ

最後になりますが、
私は自分が創作する意味を、「即興」を通じて見つけることが出来ました。

もし、作曲することにネガティブ感情が大きくなっているならば、
一度は音楽理論などを全て捨てて、
自分が思うがままに、「即興」してみることをおススメしたいです。

思ったほど変にはならないと思うし、
「組み立てていく」感覚とは別の「心に浮かんだことをそのまま話した」感覚で曲が出来ていくのは、新鮮な感覚を持てるとも思います。
自分自身も癒されます。

(単音でもいいと思うんですよね。今度やってみようかな。ガチ即興のハードル下げたい。)

ちなみに昨年、Audiostockさんで Director's Choiceでのコンピレーションアルバムに2曲選んで頂くことができました。
「梅香るとき」「晩春、月あかり」2曲とも、ガチ即興です。

「自分の言葉」で語った音楽で、誰かと繋がっていく喜びを感じられるのが、オリジナル曲でもあると思っています。
誰かの「自分の言葉」を聴けるのも、大切な楽しみの一つです。

お読みいただき、本当にありがとうございました!!^^

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