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茶漬けの歴史

2023.11.12 update

海外から帰った時に食べたくなるものランキングなるものを見つけました。
茶漬けも上位にランキングされているようで、【男性編】では3位、【女性編】では5位(比率は11%で同程度)だったようです。
私も成田空港を利用する際は、第1ターミナルにあるだし茶漬けえんで食べるのが習慣になっています。出発前に食べることが多いのですが、到着時にわざわざ4階まで上がって食べた帰ることも多いのです。

そんな茶漬けも、いつから食べられるようになったのだろうということはよく知りません。背景となる話を知ることで、お茶漬けが美味しく食べられるなら、調べてみるのも悪くないですよね。少しでも皆さんの興味を引く内容を届けることができたなら幸いです。

この記事で紹介するお茶漬けの食べられるお店

  • だし茶漬け えん(都内各地・成田・大阪・京都・名古屋など)

  • 若栄屋(大分:杵築市)

  •  九絵(東京:大岡山)

この記事に歴史的事項

  •  

はじめに

23年9月25日からコロナ明け初の海外旅行に出かけました。出発は成田空港ということもあり、出発前にだし茶漬けえんに立ち寄ることを早々に決めていました。このお店では、2種類のお茶漬けをハーフ&ハーフという形で注文することができるのですが、鯛だし茶漬け漬け鮪の漁師風の2種類を選んで注文したのです(タイトルの画像)
選んだ理由は単純で(私の仕事の1つと関わるのですが)、来年の以降の講義ネタに利用すること見込んだものでした。お茶漬けの歴史鯛や漬け鮪の魚食の歴史を通して、日本史(あるいは世界史)の講義資料を作れないか。そんな目的のためにこのnoteは書かれています。

興味を誘うための映像を探す(映画・ドラマ・アニメ)

美味しんぼ

80年代のグルメブームの火付け役となった作品に美味しんぼという漫画があります。1983年に連載が開始され、1988年にはアニメ化もされました。鯛茶漬けを扱った話もあり、早い段階の究極の作法(コミック6巻)という話は、アニメ化もされています。箸の使い方がメインの話になっています。もう1つの鯛茶漬けを扱った話は日本全県味巡り大分編⑥(コミック71巻)にあります。こちらは大分の若栄屋というお店がモデルになっていて、鯛茶漬けうれしのが紹介されています。うれしのという名前は、かつて杵築藩のお殿様が若栄屋の茶漬けを召し上がった際に、嬉しいのぉと喜ばれたことが由来となっているそうです。

孤独のグルメ

次は、テレビでおなじみの孤独のグルメを取り上げてみましょう。
原作はというと、1990年代に月刊漫画誌に連載された後、2008年から2015年まで「週刊 SPA!」で新作が掲載されていました。漫画自体は2巻までしかないのですが、それを超える数の作品をテレビでは引き継いでいます。

孤独のグルメ(テレビ版)でも、茶漬けの話が1つあります。シーズン56、カツオのなめろうを使った冷茶漬けの話です。冷たいみそ汁をご飯にかけるので、厳密には茶漬けでないかもしれませんが、主役の五郎さんがおいしそうに食べています。

一方、原作の2巻にもお茶漬けが出てきます。ただ、お茶漬け自体はだいぶ軽んじられています。小津安二郎作品の映画であるお茶漬けの味から始まる4話では、なんと五郎さんが飲んで絡んできた相手を投げ飛ばすとシーンが出てきます(結局お茶漬けはお店で食べずに自宅で食べる)。もう1つは7話で煮物の話の中にお茶漬けも出てくるのですが、こちらは市販のお茶漬け海苔が出てくるというオチでした。

お茶漬けの味

孤独のグルメに引用されていた小津安二郎作品のお茶漬けの味についてです。
もともと、小津氏は日中戦争(1937-39)から帰国後、彼氏南京へ行くと題した脚本を執筆した。しかし、当時の日本では1939年に制定された映画法により事前の検閲が入り、映画化を断念せざる終えなかったのだそうだ。その理由は、戦時下であるにもかかわらず女性たちが呑気に遊び歩いていることや、出征は名誉なことなのに前夜に赤飯ではなく質素なお茶漬けを食べるのはけしからん、というものだったようです。それがサンフランシスコ平和条約が発効し、日本の独立が回復した1952年に、設定を変更しお茶漬けの味という作品で映画したのです。
物語としては、生活や価値観が全く異なるギャップに悩む日々を送っていた
1組の夫婦が、ある時夫の海外出張が決まったことをきっかけに、少しずつ和解していくお話です。その最後のシーンにお茶漬けを食べるシーンが出てくるのです。

小津安二郎を尊敬する作家は数多くいますが、漫画家の浦沢直樹さんもその一人です。浦沢氏は、小津作品のカメラの構図を参考にしているようで、お茶漬けの味の電話をかけるシーンを参考に、あさドラ!の電話のシーンを描いていることを打ち明けています。

お茶漬けの歴史

Bing AIを使ったまとめ

お茶漬けの歴史について、Bing AIに質問してまとめてもらったら、以下のようにまとめられました。

  • お茶漬けは、平安時代湯漬けがルーツ

  • 鎌倉室町時代を通して、湯漬けが武家の間に浸透

  • お茶漬けが庶民に浸透したのは、江戸時代

お茶漬けを通して、平安時代(公家)、鎌倉・室町時代(武家)、江戸時代(庶民)の歴史(日本史)を学んでいきましょう。

平安時代

室町時代

江戸時代

現在

次回追加更新は11月26日の予定です。





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