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コロナ新規感染急減の理由は?

 見出し画像は「生焼けのサザエで食中毒に?」の記事の中で使用した腸炎ビブリオ食中毒の年別発生件数のグラフです。
 腸炎ビブリオによる食中毒はTDH陽性・血清型O3:K6の流行で平成10年にピークを迎えた後、平成23年からは大きなピークを見ていません。ピークが収まってしまったグラフを見て、コロナのことを考えました。

*コロナの新規感染者数が急減

 彼岸を迎え、コロナの新規感染者数が全国的に減ってきました。
 これは、東京・大阪だけでなく全国的な傾向のようです。この原因としては、人出の減少やワクチン接種済みの方が増えたこともあるのでしょうが、それだけでは説明できないくらいの減り方のようにも思えます。
 下図は「チャートで見る日本の感染状況 新型コロナウイルス(日経新聞 2021年09月22日 更新)」から東京都の新規感染者数

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*パンデミック

 感染症が世界的に大流行することをパンデミックというらしいですが、随分前に腸炎ビブリオの検査研修を受けていた頃、担当する先生から「パンデミックは原因不明だが発生し、原因は不明だが終息する」と習ったような気がします。インフルエンザにしても、新しい型が登場し、その型はいつの間にやら退場し、また新しい型が出現しているようにも見えます。

 今回のコロナも発生の起源については種々あるようですが、なぜかしら他の動物に居たウイルスが、何故かしら人に感染するようになったみたいです。

*ウイルスの生存戦略という見方も

 感染者数の急減は、夜間の人出抑制、ワクチン効果、自宅療養せざるを得なくなる恐怖など複合的な原因によるものでしょうが、一方で、「これはウイルスの生存戦略で、ウイルスが人間界に広がってまだ間もないので、人とウイルスがお互いに探り合いながら落としどころを探しているプロセスなのでは」といったと推察する先生もおいでです。
 こういったことは、そのうちに明らかになるのでしょうが結論を見届けたいと思います。

--- 資料 ---
◇ 食品のPCRスクリーニングが有効であった腸炎ビブリオO3:K6食中毒事例-広島市(IASR Vol.21 No.2 February 2000)
https://idsc.niid.go.jp/iasr/21/240/dj2408.html
◇ インフルエンザ・パンデミックに関するQ&A/感染症情報センター(2006.12 改訂版)
http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/pandemic/pQA2006ver02.pdf
◇ チャートで見る日本の感染状況 新型コロナウイルス(日経新聞 2021/9/22 09:58 最終更新)
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-japan-chart/
◇ コロナ新規感染急減の理由は? ウイルスの「生存戦略」という見方も(毎日新聞 2021/9/20)
https://mainichi.jp/articles/20210919/k00/00m/040/146000c

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