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弥栄 伊織(音羽屋)
2023年10月27日 13:38
昔与太噺 其の拾伍その頃、川下にてお婆さんが腰を上げた。川へ入ると川上から白犬が流れてきた。口はきび団子で溢れ頬が脹れている。すっと腰を落とし、気合い一閃ジュウドウチョップを放つ。すると覚醒した犬は慌てて犬かきをはじめた。そして、その横を静かに爺は流れていった続く🤣
2023年10月25日 18:24
昔与太噺 其の拾肆白犬の右ストレートを爺の跳ね上げた左ガードが弾く。犬の白腹がガラ空きになるや、その懐中に飛び込むと、胴体に四肢を絡ませ、手指足指でむんずと毛を掴んだ。組んず解れつ、山道を転げると、その姿勢のまま川へとドボン!恐るべし!爺の道連れ車!続く🤣
2023年10月24日 18:20
昔与太噺 其の拾参四つ脚で着地し牙を剥く白犬に向かい、包帯頭の老眼爺さんが、頬袋を膨らませた二匹の子猿を小脇に抱え立ち塞がる。爺さんが口汚く ペッペっと合図するやいなや、子猿は口からどんぐり弾の連射を放つ。身軽く往なす白犬が爺に渾身の右を繰り出した時だった!続く🤣
2023年10月24日 12:37
昔与太噺 お久の 其の拾弐次の日、お婆さんのきび団子入りの風呂敷を背負い、包帯頭に老眼鏡の月光仮面は、颯爽と猿騎馬に跨り山に向かう。爺の加齢臭に、白犬は峠を駆け降り、器用に後ろ脚でイヌキックを放ち襲いくる。垂直飛びにひらりと躱す爺。正に芒の原の攻防である続く🤣
2023年10月7日 01:45
昔与太噺 其の拾壱えっちらほっちらと、爺は猿担架で家へと運ばれた。お婆さんはさっそく頭の噛み跡をお湯で洗うと、薬研で擦り潰した薬草を傷口に詰込んだ。油紙で頭を包み包帯をぐるぐるに巻いた。仕上げに爺の老眼鏡を当てがってみると、ターバン頭の月光仮面のようであった。続く🤣
2023年10月3日 09:16
昔与太噺 其の拾爺は頭から勢いよくピューっと噴き出すものに “ なんぞ “ と顔面蒼白でフリーズしたお婆さんは硬直爺の背後に立つとトンッと後頭部へ手刀を入れヒュッと呼吸を鳴らした…すると猿が塊で跳んでいで昏倒する爺を背に乗せ走りだした。猿担架である。続く🤣
2023年10月2日 14:58
昔与太噺 其の玖朝早く尻に丸々と包帯を巻いた爺が刺股を手に山へと向かった彼奴のしでかす予感に跡をつけると案の定、ふんぬの鼻息で刺股は槍の如くに放たれた正に痴れ爺に鋏…犬は投擲を去なし翻るとその顎で鼻垂れ頭をパクリと一噛み水芸の如き赤き放物線がピュっと咲いた続く🤣
2023年10月2日 09:54
昔与太噺 其の捌犬歯の跡も生々しい爺の腫れ上がった赤尻に軟膏を塗りながら、コヤツは一体何をしとるのかと考え倦ねていると、爺は円らな瞳でお婆を見上げ小首を傾げるおのれ痴れ者とばかりに腫れ尻の割れ目にジュウドウチョップを叩き込む悶絶する爺を尻目に気は少し晴れた続く🤣
2023年10月1日 07:49
昔与太噺 其の漆爺さんがなぜか山へと帰ったその日の夜…お婆さんが夕食の支度をしているとなにやら家の外が騒がしい戸口を少し開け窺い見ると、骨を咥えた半裸の爺さんの尻っぺたに白犬が噛みつき逃げ惑う爺の姿にお婆さんは、こんだぁ犬かえと呟き、戸口をピシャリと閉めた続く🤣