ルイス足永

普段ニコニコ静画にて画像付きのショートショートを投稿しています。 ここで何をするかは考…

ルイス足永

普段ニコニコ静画にて画像付きのショートショートを投稿しています。 ここで何をするかは考え中。

最近の記事

編集後記 ozean-schlossリスペクト「エラリー・クイーン『ローマ帽子の謎』 ガバ推理編,推理解答・ヒント編」

「一つを除いたすべての因子を検討しつくして、なおかつ、与えられた方程式が解けぬときは、その一つの因子こそ、いかに非合理的に見えようとも、正しいものであらねばならぬ……」             エラリー・クイーン(ローマ帽子の秘密 より) ◇本記事について本記事は、ニコニコ動画にて投稿させていただいた 「ozean-schlossリスペクト「エラリー・クイーン『ローマ帽子の謎』 推理編」」(2021/01/11投稿) 「ozean-schlossリスペクト「エラリー・クイ

    • 感想 B級版ゆっくり文庫vol.5「レイ・ブラッドベリ『宇宙船乗組員』」及び原作

      本記事は、タガメゴロウ 様の動画<B級版ゆっくり文庫vol.5「レイ・ブラッドベリ『宇宙船乗組員』」>とその原作についての感想記事です。また、萩尾 望都先生の漫画版についても軽く触れます。 ネタバレも含みますので、 原著及びタガメゴロウ 様の動画の ご視聴を先にお勧めします。◇『宇宙船乗組員』について『宇宙船乗組員』(The Rocket Man)はアメリカのSF小説の巨匠レイ・ブラッドベリ(Ray Bradbury)による短編小説で、1962年に出版された短編集『ウは宇宙

      • 読書感想 E.M.デラフィールド『帰ってきたソフィ・メイスン』

        本記事は、小説『帰ってきたソフィ・メイスン』の感想を主としますが、 以前投稿した<動画感想 『【ゆっくり文庫リスペクト】E.M.デラフィールド『帰ってきたソフィ・メイスン(日本版)』>の追記的な内容も含んでいます。 ネタバレも含みますので、原著及びmkt_mith 様の動画のご視聴を先にお勧めします。 ◇作品について『帰ってきたソフィ・メイスン』<Sophy Mason Comes Back>はイギリスの作家E.M.デラフィールド(E. M. Delafield)により1

        • 動画感想 『【ゆっくり文庫リスペクト】E.M.デラフィールド『帰ってきたソフィ・メイスン(日本版)』

          本記事は2020/04/23にmkt_mith 様が投稿された。 『【ゆっくり文庫リスペクト】E.M.デラフィールド『帰ってきたソフィ・メイスン(日本版)』 の感想などをつらつらと書いたものです。 動画のネタバレも含みますので、 予め mkt_mith 様の動画を 是非ご視聴をお願いします。 最初に、 『まじ、すげぇの来たな、これ!』と言ううのが、初見の感想です。 自分もゆっくり文庫リスペクト動画を作成しましたが、初作でこのクオリティを作れるのかと驚きました。 動画の

        編集後記 ozean-schlossリスペクト「エラリー・クイーン『ローマ帽子の謎』 ガバ推理編,推理解答・ヒント編」

        • 感想 B級版ゆっくり文庫vol.5「レイ・ブラッドベリ『宇宙船乗組員』」及び原作

        • 読書感想 E.M.デラフィールド『帰ってきたソフィ・メイスン』

        • 動画感想 『【ゆっくり文庫リスペクト】E.M.デラフィールド『帰ってきたソフィ・メイスン(日本版)』

          編集後記 ゆっくり文庫リスペクト(仮)心得『遊技・闘球』

          『私はね 多少のバカと言ったんだ      ありゃパーフェクトじゃないか』  松芝電機販売促進部長 村上 源二郎 ◇本記事について本記事は2020/03/28にニコニコ動画にて投稿させていただいた 「ゆっくり文庫リスペクト(仮)心得『遊技・闘球』」の後記です。 ネタバレも含んでいます。 お時間のある方は上記の動画をご視聴していただければ幸いです。 ◇原案について 2度目の白状となりました。今回動画の原案にさせていただいたのは、 野中 英次 著 『課長バカ一代』 である。

          編集後記 ゆっくり文庫リスペクト(仮)心得『遊技・闘球』

          編集後記 ゆっくり文庫リスペクト『死刑を…』

          『そこにあるのはアイディアと笑いだけ。』◇この記事について本記事は2020/02/24にニコニコ動画にて投稿させていただいた 「ゆっくり文庫リスペクト『死刑を…』」の後記です。 お時間のある方は上記の動画をご視聴していただければ幸いです。 ◇原案について濁させていただいた動画の原案をここで白状させていただく。 星 新一 著 『進化した猿たち』である。 この作品は、星先生が趣味としていたアメリカの1コマ漫画を紹介、解説などをしたエッセイ集。新潮文庫より3冊出されたものだっ

          編集後記 ゆっくり文庫リスペクト『死刑を…』

          缶詰コンテスト

           カランコロン。  缶から5、6個の氷塊がボールに飛び込んだ。  青年はさらにもう1つの缶を取り出し開く。  熱々の湯気と共にスープが缶からボールに注がれる。  青年は手早く温度測定器を両方の缶にあてる。  どちらの缶も平温であった。  万雷の拍手、そして歓声。  最初の参加者の作品に、会場は盛り上がった。  次の参加者の中年の男性。  彼は観衆の前で包みをほどくと茶色の缶詰を皆に披露。  おもむろに大口開けると、缶詰をガブリ。  そして、サクサク。  乾いた音と共に缶詰を

          缶詰コンテスト

          願わない事

          「一つだけ願いを応えよ。必ずそれを『叶えない』」  異国の骨董商から買った古いガラス瓶。  封を開けると轟音と雷鳴と共に現れた大男はそう言った。  いやまったく。冷や汗をかいて困惑した。  まさか自分がこんな古典的小話の主人公になるとは思いもしなかった。  だがしかし、さすがは魔の者。お礼もひねくれている。  さて、何と答える?  不老不死?   いやこの場合は『即死させろ』と応えるのか。  ……駄目だ。言ったが最後、なぶり殺しにされるかもしれない。  この際だ、大金持ちだ。

          願わない事

          牛首村殺人事件

          「……これが40年前、牛首村で起きた殺人事件の真相ですね」  記者は語り終わった。  老人は沈黙し聞いていた。 「何故、あなたほどの人が……」  老人は重そうに口を開く。 「あの事件について考えない日はなかった。そして、いつか誰かが私の元へ来るのではと」 「やはりあなたはあの当時」 「ああ、その通りだ」  老人の目は奈落の底を覗くように足元にあった。  静かに語った。 「私は、あの事件の……。  真相、そしてトリックを解明していた」  無感情で無機質な告白だった。  記者は対

          牛首村殺人事件