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編集後記 ゆっくり文庫リスペクト(仮)心得『遊技・闘球』

『私はね 多少のバカと言ったんだ
     ありゃパーフェクトじゃないか』
 松芝電機販売促進部長 村上 源二郎

◇本記事について

本記事は2020/03/28にニコニコ動画にて投稿させていただいた
ゆっくり文庫リスペクト(仮)心得『遊技・闘球』」の後記です。
ネタバレも含んでいます。
お時間のある方は上記の動画をご視聴していただければ幸いです。

◇原案について

2度目の白状となりました。今回動画の原案にさせていただいたのは、

野中 英次 著 『課長バカ一代』

である。

この作品は、「ミスターマガジン」(講談社刊)に1996年から2000年まで連載されたギャグ漫画である。
家電メーカー「松芝電機」の課長補佐代理心得という謎の肩書きを持つ主人公「八神 和彦」とその部下たちが仕事をしたりしなかったり、謎会話をしたりするのが内容。途中、宇宙人や産業スパイも登場するが八神の行動に勝手に振り回されるだけで、特にシリアスなどもない。山場もない。一貫した気楽な社会人向けのギャグ漫画と言える作品である。
また、同作者の『魁!!クロマティ高校』のパイロット版とも見れる。(というよりキャラクターの使いまわしの元)
そして、2020年にBS12 トゥエルビで実写ドラマ化した。なんでだろう?

主人公 八神

  ↑主人公の八神 和彦。劇画調のバカ。

◇『遊技・闘球』について

動画原案とした『遊技・闘球』は「課長バカ一代」の五十章、五十一章(話)であり、ワイドKCモーニングの2巻に収録された作品。
動画の内容の通り、パチンコ店を舞台に本来なら忌むすべき「負け」について見物人が八神の不運に驚愕し続けるというのが内容。
本作品内では八神は「白スーツの怪人」という渾名で呼ばれ、ラストのコマまでひたすらパチンコで負け続ける。普通、10万円もやってリーチが出ないなら止めるだろうが、八神はひたすら打ち続ける。バカである。
そして、後編の五十一章では「丸ノ内の貧乏神」と呼ばれる謎の老人が登場。「敗者」をめぐっての(一方的な)戦いが行われるのだった。

丸の内の貧乏神

↑「丸ノ内の貧乏神」。数千万円も負け続ける仙人。
絶対敗者のプライドがある。

◇動画化にあたって

動画化しようと思った理由は、これまでの動画がブラックな内容のコメディだったので、毒のないものをと思い選んだ。しかし、少し古めといっても近代の漫画。動画化したら間違いなく消される(実際、版権元の講談社は「進撃の巨人」などの動画を頻繁に削除申請を行ってる)。よって、迷ったが今回も原案については再びグロンギ語で動画内に示し、明確な答えはこちらに書くこととした。まあ、消されたときはその時だ。

◇動画化の壁

ゆっくり文庫リスペクト動画としては2作目の動画。前作『死刑を…』は海外の1コマ漫画ということもあり、割と映像化のヴィジョンは簡単に浮かんだ。しかし、今回の原案は日本の漫画、しかも劇画。ゆっくり動画とは寿司と饅頭くらい江面の組み合わせが悪い。数分悩んだ結果、そのまんまの内容で進めることにした。よく考えればコメディ。最後のシーンだけ少し意味を変えればよかったのだった。

エンディング画面

↑ラストシーン。
原作の八神はツッコみを入れるだけ。ゆっくり(東方キャラ)だと霊夢が貧乏キャラなので「ムキになって打っていた」というオチとした。

だが、またしても問題発生。「丸ノ内の貧乏神」を誰にするか、だ。
東方Project には多数のキャラクターがいる。そして、2017年の作品『東方憑依華』にて『依神紫苑(よりがみ しおん)』という貧乏神のキャラクターが登場。うってつけの配役と思い構想を描く。が、「ゆっくり」(きつねゆっくり)にはまだなっていなかった。
一時は、老人キャラということで「まみぞう」を代役にしようかとも思ったが、彼女は金貸しという属性があるため、イメージに合わない。かといって「紫」にさせようとしても少女なので、却下。さてどうする?
結果、ニコニコ静画のはるか氏の紫苑立ち絵を利用することを思いついた。ゆっくり饅頭たちの中に1人だけ立ち絵のキャラがいることで返って「丸ノ内の貧乏神」の怪人物ぶりが際立ったせることができた。僥倖である。

しおん

↑はるか氏による「依神紫苑」。
動画では怪人物を演じさせるため目の下にクマを付け足した。

さて、これでいざ動画化と思ったが、最後の壁が立ちふさがる。
パチンコシーンである。
それらしい素材を探したが使えるのが見つからない。何せ「ハズレシーン」である。そんなものをネットに上げる者などいない。しかたがないので、作成することとあいなった。して、問題。筆者はパチンコをほぼ知らない。大学生時代に親友に誘われての1回だけ打っただけである。こりゃ駄目かもと思ったが、この際だから自由に作ることとした。AviUtl の練習だ。
本家ゆっくり文庫の『ウルトラセブン』、加えてゲームの『ウルトラセブン(SFC)』、『スーパーヒーロー作戦 』をモチーフに作成。とりあえず昔のパチンコっぽいものができたと思ったがどうなのだろうか? 一番の動画のツッコミどころはここなのかもしれない。

ペガッサ パロ

↑【ゆっくり文庫】ウルトラセブン「ダーク・ゾーン」と「スーパーヒーロー作戦」のパロディ。この後ハズレとなるわけだが、Zのカードが残るということは、怪傑ズバット的にもハズレを意味する。

◇最後に

長々となってしまった。他にも語りたいことはあるが、チラシの裏にしておく。とりあえず、今後はしばらくほっといたショートショートの作成、および短劇場と称したSS動画化を行おうと考えている。その後にまたゆっくり文庫リスペクトをあげるつもりだが今度は、古典映画でコメディ色の薄いものを考えている。ただ、どうなるかは未定。まあ、やりたいようにしよう。
こんな私だ。バカ一筋にはなれそうもないなあ。

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