サイコロ転がし、また振り出しに。
高校時代の友人が吉田拓郎の「落陽」をカラオケで歌ってた。本人曰く、歌は下手な方だ、Gtの方が性に合ってる、と。しかし、すごく心に突き刺さった。叫ぶような歌い方、落陽の歌詞にすごく合っている。Gtの腕は本当に上手い。TAB譜や音符は読めない。全て耳コピ。社会人になって、この友人と中学からの腐れ縁の親友がバンドを組んで、彼がGtで歌は親友だった。オリジナルメインのNIRVANAやその他の洋楽をコピーしていたな。前座のつもりで親友が「西へ東へ」を弾き語っていたが、緊張のあまりか、緊張をほぐす為に飲んだ酒で酔っ払っているのか、曲が途中で止まる。まあ、ライブハウスだから、ライトを調整してライトの色を変えたり、音をワザと別のスピーカーに変えたり、とスタッフに助けられているのが分かる。オイラだったらできるか。できるものか、その頃は本当にストリートメインでやっていたので、マイクを上手く使えない。「あいつらしいわ」と呟いて酒を飲んでいたのを覚えている。いざ始まると、さっきの前座は何処へやら。音圧はすごいし、歌もノッてきている。
「ライブやるからお前も見に来い」とチケットを叩きつけられて、金を払おうとすると、「金をとるようなバンドじゃないし」といって渋々チケットを受け取ったものだ。その頃は誰との付き合いもなく、ただたまにこの親友が「よお」と言って自転車で深夜に家に来たり、おいらが仕事休みの日はビール数本持ってたまに彼の家へ行ったものだ。その頃は仕事はシフト制。高校時代から付き合っていた彼女と別れてつるむ相手もいない。日曜日が休みじゃないし、誰とも会える事がない。やることは休みの日にスロットを打ちに行くぐらい。そんな中での誘いだから行かない訳にはいかないだろう。
ライブは途中で抜けて、ぶらぶらしながらパチンコ屋を覗いたり、楽器屋を覗いたり、立ち飲み屋で一杯飲んで帰った記憶しかない。その数日後、打ち上げやるからお前も来いと言われていったのがカラオケだった。打ち上げって、当日じゃないのか?と聞いたら、皆つかれてそれどころじゃなかった、対バンの人とも話してないし。との回答。結局内輪で後日やると、決めたそうだ。その時に聞いたのがこの落陽だった。
「あんた、入院はまだかい?だったら頼みがあるんだが、明日、出れるかい?休みが集中しちゃって人手が足んないんだ。無理にとはいわないよ。入院前で忙しいだろ?でも、なんとかなんないかな」バイト先の姐さんから電話だった。まあ、こちらも草鞋を預けた以上、一宿一飯の恩義がある。最終日は明日に延長になった。何もしない日よりも、何かに集中して居たほうが気が紛れる「とりあえず行きます」返答し、姐さんもよろこんでくれた。まあ、礼を言いたいのはこっちの方だ。10日区切りだから、11日〜だと途中で抜ける形になるので、シフトぐりがややこしくなる。姐さんも、11日以降、出れる日があれば前もって言ってくれれば調整するよ。ありがたい事だ。それが逆のパターン。「サイコロころがし、すってんてん…か」呟いて振り出しに戻れたと思うと嬉しい反面、やっぱり恐怖心は日に日に募る。そんな中での出勤司令。嬉しいもんだ。
今日は自分のGtと机の周りを整理整頓。家内もイベント用の荷物が沢山ある。Gtはその前に置いているのでとりあえずサブのTL250を弦緩めて格納した。弾きやすい、安く良い買い物をしたものだ。
戻ったらまた沢山弾くぞ。それまで留守番頼んだよ。
LPについては、入院前にスタジオ入できそうなので、とりあえずギリギリ迄。足場も同様かな。
じゃ、本当の最終日、頑張るか。とりあえず寝よう。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?