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【2023年版】私選フェミニズムやシスターフッド的な漫画


・はじめに

 本記事ではわかりやすさ優先で「2023年版」としておりますが、2024年以降にこういった記事を作成するつもりはありません。理由は「毎年そんなに漫画読んでるわけじゃないだろうし…」という、それだけの話です。

 それならそれで「2020年代前半」とかにしたほうがいい気がしますが、カバー範囲をヘタに広げると書くのがつらくなるので、この年に限定させてください。あと、「◯◯◯◯年版」みたいな記事は大抵年末あたりのものが除外されるので、本記事でも2023年12月に読んだものは除外します。

 ちなみに、「2023年」は私が主に読んだ年を基準とするため、「これは2023年ではなく202X年の漫画じゃないか」みたいなことになりますが、その点はご容赦ください。

・「フェミニズム」「シスターフッド」の基準とは?

 「フェミニズム」は本記事内で「女性差別を問題視する描写や、自立する女性を描いていくもの」という基準で選んでいます。何故かといえば、「漫画でフェミニズム」と言われると、そういった表現を求める人が多いのではないかと、私が思うからです。

 『ウーマン・イン・バトル 自由・平等・シスターフッド!』を読むと、フェミニズムはどちらかと言えば実際に行う政治的アクションがメインであるように思うのですが、おそらくこういった文脈で求められているのはそういう方向性ではないと思われますので、本記事内では前述の通り、差別や自立の表現を主軸にとらえていきます。

 「シスターフッド」は「女性同士の熱い友情や支えあい、ただし恋愛ではない」という基準です。これはそのままですね。恋愛ではないもののロマンスに近い関係を「シスターフッド」と考えている方もいらっしゃるようなのですが、とりあえず本記事ではそういうものを「シスターフッド」には入れずに選んでおります。

 「フェミニズム」と「シスターフッド」をワンセットにするのはいかがなものかという疑問も我ながらわいてくるのですが、そこは記事の意図として厳密に分けなくてもいいかなということで、最低どちらかが感じられる作品を挙げていきます。

・選外とした作品の基準

 私はブログや読書メーターで読んだ作品をある程度公開しており、そちらで読了済みであることが確認できる作品の中で、この記事の基準を満たしているように見えるけど入っていないと思われる作品が出てくるかもしれません。

 そのあたりは、完全に私の気分であり、深い意味はありません。気にしないでいただけますと幸いです。




 前置きがやや長くなりました。以下、「私選フェミニズムやシスターフッド的な漫画」です。特に紹介順でおすすめ具合が変わるわけではなく、ただの順不同です。あくまで“私選”であり、「これがそう扱われるとかおかしい」とかあるかと思いますが、参考程度に見てやってください。


『うちらのはなし 木村恭子デジタル短編集』

 「ママの友達」が大々的に無料公開されてビックリしましたが、あの作品は女子の体に関する自己決定のお話でもあり、それに対してもうひとつの収録作「一緒に起きてる」はシスターフッドが主体になっています。以下、当方ブログ記事。


『今夜すきやきだよ』

 後半の二転三転する展開にハラハラさせられた傑作。この作品はジェンダーがどうこうみたいなものがどうしても前面に来てしまいますが、個人的な注目ポイントは後半のエンタメ性だと思っています。テレビドラマ版は…うん…(目をそらす)。


『27歳OL、異世界で遊女の管理はじめます』

 乙女ゲーネタギャグという感じですが、ところどころ女性差別に触れていたりと、非常に上手くエンタメに落とし込んでいるように思います。細かく切った野菜と同じで、気がつかない人は気がつかない味付けです。本記事で挙げている他の作品と比べると、女性同士の絡みはかなり少なめ。


『仇討ち遊郭』

 配信バラ売りオンリーですが、シスターフッドがめちゃくちゃ熱い…! これはnoteにも書きました。以下、その時のnoteの記事。


『30歳喪女、平成ギャルになる』

 これに限ってはフェミニズム要素があるとは言い難いと思われます。主人公のキャラクターに多少難を感じはするのですが、“ギャル”との交流で元気になれる漫画です。とにかく悪い人を出さない方向性らしく、男子キャラとも良い感じです。
 本記事で挙げている作品はどれも完結した漫画作品ですが、この作品だけは連載中で未完となっています。(2023年12月現在)


『天才と呼ばないで』『ブラウン管から見てやがれ』

 非商業ですが、ページ数も多く、内容はものすごくしっかりしています。埋もれてしまうのが実にもったいない。『天才と呼ばないで』はシスターフッド、『ブラウン管から見てやがれ』はフェミニズムが力強く描かれています。



 というわけで、私選集でした。少しでも知見を深めたい人は手にとってみてください。あくまで個人的な評価だけで選んでおりますので、読んでみて期待を下回ったら、その時はごめんなさい。


 姉妹記事です。

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