嘘も押しとおせば真実に、はやっぱりダメでしょ。
「おたくのお孫さんに私のロレックス、壊されちゃったんだよね」
遠縁の伯父にかかってきた電話の主はそう切り出した。
ついては100万円用意してもらわないと、と男は威圧的につづけた。
不幸なことに、100万円の用意ができてしまった。
幸いだったのは、受け渡しで玄関前に立つ彼に最初に声をかけたのが息子の嫁だったことだ。
詐欺とバレ、現金は残った。
嘘が巧みなのか、人は元来お人好しなのか。
イソップの物語には“実在しない嘘の狼”と“実在する本物の狼”が登場する。
詐欺師はきっと思いもよらない虚で人の目をくらまそうとするんだろうな。
「実在する嘘の狼」なんて、誰も物語に登場するとは考えないもの。
虚を突かれ、作られた物語に疑う間もなく迷いこむ。
絵は、「嘘を真実に改ざんする少年」がテーマだったんだけど、昨日(2020年8月28日)の騒動があって揺れている。
被せれば『つき通せば嘘も真実?』、脱がせれば『次期首相?』。
・・・・・。
おあとがよろしいようで。
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